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「新宿ダンボール村」収めた写真集-女性写真家、路上生活者たちの姿記録

「新宿ダンボール村  迫川尚子写真集 1996-1998」の表紙

「新宿ダンボール村 迫川尚子写真集 1996-1998」の表紙

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 かつて新宿西口地下通路にあった路上生活者のダンボールハウスの群れ「ダンボール村」を記録した写真集「新宿ダンボール村 迫川尚子写真集 1996-1998」(DU BOOKS)が4月30日に発売される。

 1991年の都庁建設の完成とともに、職を失った日雇い労働者の人々が身を寄せ合っていた新宿ダンボール村。1998年に起こった火災をきっかけに、紆余(うよ)曲折を経て、住人たちは自主撤去したという。

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 ルミネエスト地下にある飲食店「ベルク」の副店長も務める写真家の迫川尚子さんは、1996年から1998年の2年間毎日通い、時折ホームレスの人と雑談をしながら写真を撮り続けたという。同作は、その写真約120点を1冊にまとめたもの。

 編集を担当したDU BOOKS(ディスクユニオン)の稲葉将樹さんによれば、「迫川さんから話を聞くまで、西口に集まったホームレスの多くが都庁の建築現場で働き、その後、体を壊して失業した人たちが多くいたことなども知らなかった。写真を見せていただき、資料としても写真集としても残しておきたいなと思い、出版することにした」という。

 写真以外には、稲葉剛さんによる「新宿ダンボール村」の成り立ちから消滅までの歴史を追った詳細な解説や、迫川さんによる全写真のコメント、ベルク店長の井野朋也さんのエッセイが併せて収録される。

 「10年前、新宿駅にあった希少なコミュニティーの写真集であり、今はなき駅のタイル模様も懐かしい、貴重な記録集。ぜひ新宿の書店さんでご覧いただければ」と稲葉さん。

 価格は2,100円。書店やインターネットで販売する。関連イベントとして、刊行記念写真展をBIBLIOPHILIC & bookunion 新宿(4月26日~5月31日)、ビア&カフェBERG(5月1日~5月31日)、紀伊國屋画廊などで行う。