新宿・歌舞伎町に4月14日、「東急歌舞伎町タワー」が開業した。運営は2018(平成30)年12月、東急、東急レクリエーション、ソニー・ミュージックエンタテインメントの3社で設立したTSTエンタテイメント(新宿区)が手がける。
109シネマズプレミアム新宿 シアター6(ScreenX)内の様子
建物の場所は、映画館「新宿ミラノ座」などを有した新宿東急文化会館(後の新宿TOKYU MILANO)およびグリーンプラザ新宿の跡地。高さは約225メートルで、地上48階、地下5階、塔屋1階。外装は「ルイ・ヴィトン京都大丸店」や「ドバイ国際万博日本館(2020)」などを手がけた永山祐子さんが、かつて歌舞伎町に流れていた蟹川や、近隣にある弁財天など「水」から発想した「噴水」をイメージしデザインした。
上層階の2つのブランドのホテルは5月19日に開業する。39階~47階は97室にペントハウス5室を加えた「BELLUSTAR TOKYO,A Pan Pacific HOTEL(ベルスター トーキョー ア パン パシフィック ホテル)で、3層吹き抜けのレストランも併設する。18階~38階は「HOTEL GROOVE SHINJUKU,A PARKROYAL HOTEL(ホテル グルーヴ シンジュク ア パークロイヤル ホテル)」で、部屋数は538室。
9階、10階の映画館「109シネマズプレミアム新宿」は8スクリーン752席を用意する。国内初となる全席プレミアムシートで、全シアターの音響を音楽家の故・坂本龍一さんが監修した。6階~8階は劇場「THEATER MILANO-Za(シアター ミラノザ)」で、総客席数は約900席。5月6日の「舞台・エヴァンゲリオン ビヨンド」で幕を開ける。
地下1階~地下4階は新宿エリア最大級となるライブホール「Zepp Shinjuku(TOKYO)」がオープンする。ライブが終わった夜間の時間帯は同施設をナイトエンターテインメント施設「ZEROTOKYO(ゼロトーキョー)」として活用する。
そのほか、バンダイナムコアミューズメントが運営するアミューズメント施設「namco TOKYO」や、ソニーミュジックエンタテインメントによる「新宿ダンジョン攻略体験施設」、会員制のウエルネスクラブ「EXSTION(エクジション)」、飲食店、物販店なども出店する。
TSTエンタテイメント社長の木村知郎さんは「ホテルとエンタメ施設が集積したコンプレックスタワーというこの開発計画自体が大変なチャレンジであった。単に建物を建てるのではなく、われわれなりに観光拠点となるものを考え、エンタメ施設や空港アクアセスバスの停留所といった今までの街になかった機能を提供していくことで、世界中からより多くの人に来てもらったり、地域の人たちと相乗効果を生み出したりしながら、街全体が進化していくことにつながれば」と話す。