JR東日本は12月16日、新宿駅構内の「東西自由通路」に国内最大規模のLEDデジタルサイネージなど空間演出型の媒体を整備、今年春ごろに運用を開始すると発表した。
グループ経営ビジョン「変革 2027」に掲げる「都市を快適に」などの実現を目指し、山手線を起点にまちの個性を引き出し、まちや人が有機的につながる心豊かな都市生活空間「東京感動線」の創造を進めている同社。通路は同社が2012(平成24)年から整備を進めてきたもので、昨年7月19日に開通した。
広報担当者は「新宿エリアには、オフィス街や繁華街、新宿御苑など多様な魅力がある。『新宿』をモチーフにしたさまざまなアート演出や、新宿を起点とした沿線地域の魅力を発信していくと共に、スケール感がありインパクトがある広告展開を行うことで、世界一の乗降を誇る新宿駅にふさわしい新しいシンボルとなることを目指している」と話す。
整備はジェイアール東日本企画(渋谷区)と共同で進める。演出にはデジタルアート集団で、カナダのモントリオールに本社を構える「Moment Factory(モーメントファクトリー)社」を起用する。同社は映像、照明、建築、音響、特殊効果などさまざまな専門分野を統合し、2001年の創立以来、世界各国で400以上のプロジェクトを展開してきた。
「『モーメントファクトリー社』は世界的に幅広く活躍し、『WE DO IT INPUBLIC』を掲げさまざまな公共空間での実績もある。世界一の乗降数を誇る新宿駅という舞台にふさわしいと判断し、当社から依頼した」と担当者。
壁面の大型LEDビジョンは国内最長の長さ45.6メートルで、天井面の演出照明、光柱(音響装置)、39面の柱面デジタルサイネージなどを整備する。新宿の多様性をさまざまな色のグラデーションで表現した演出や、新宿を起点にする特急列車の車窓から見える日本アルプスをイメージした環境演出をはじめ、季節の移り変わりを感じられるような演出、企業広告、新宿のまち情報なども発信する予定。