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染色の街、新宿の落合・中井で「染の小道」 市松模様の護岸アートも

神田川に合流する妙正寺川に架けられる色とりどりの反物(写真=染の小道実行委員会)

神田川に合流する妙正寺川に架けられる色とりどりの反物(写真=染の小道実行委員会)

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 西武新宿線・都営地下鉄大江戸線の「中井駅」周辺で2月21日~23日の3日間、染め物が川や街中に架かる「染の小道」が開催される。共催は新宿区、新宿区染色協議会。

「市松」模様と「七宝」柄を染め抜いた護岸アートギャラリー(写真=染の小道実行委員会)

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 毎年行われる手染めした反物が妙正寺川に架かる「川のギャラリー」は約300メートル。友禅、紅型、江戸小紋、絞り、草木などで染めたのれんが商店街の店舗を飾る「道のギャラリー」は109枚の作品が並ぶ。

 今年は中井商友会会長の伊野尾信夫さんが代表を務める「染の小道」実行委員会が毎年中心となり運営する同展。今年の見どころを副代表の樋口智幸さんは「紋様を染め抜いた護岸アートギャラリー『江戸の紋様』」と話す。

 護岸アートは畳1畳ほどのポリカーボネートの板を染色の型紙に見立てて紋様を切り抜き、それを妙正寺川の護岸壁に押し当て、その上から高圧洗浄機で洗うことで紋様を浮かび上がらせて作るもので「型染めの技法を使っている」。昨年から始まった1年に1紋様ずつ10年かけて護岸を染め抜いていく同企画。1回目となる2020年のテーマ紋様は「七宝」で、昨年3月に染め抜いた。本来は1年間に1紋様だが、オリンピックに向けて前倒しで五輪公式エンブレムに使われている「市松」模様を昨年の12月1日に染め抜いた。「川にはためく反物の合間から2つの紋様を見つけてもらえたら」と樋口さん。

 西武新宿線・中井駅南口に設置する案内所で販売する「染の小道」オフィシャル手拭いには、2018年に10周年企画で決めた「十人十色・十年十色」の中から今年のテーマカラー「芙美子竹」が使われる。同色の由来は「かつて林芙美子邸に植えられ、現在では面影を残すのみのさまざまな竹の色に思いをはせて」。

 妙正寺川を中心に、販売、展示、体験、食事、喫茶などの40を超える店が参加する「染の小道」。当日の街歩きに必要な地図「2020年版道のギャラリーマップ」は、当日駅前や案内所で配布されるが、公式サイトからもダウンロードできる。

 川のギャラリーは10時30分~。撤収は15時30分。雨天一部展示。道のギャラリーは各店の営業時間内。

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