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フォトギャラリー「シリウス」で宇井眞紀子さん展示 アイヌを撮り25年

宇井眞紀子さんの写真展「アイヌ、現代の肖像」の1枚

宇井眞紀子さんの写真展「アイヌ、現代の肖像」の1枚

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 新宿御苑前のアイデムフォトギャラリー「シリウス」(新宿区新宿1、TEL 03-3350-1211)で現在、宇井眞紀子さんの写真展「アイヌ、現代の肖像」が開催されている。

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 日本写真家協会が主催する第1回「笹本恒子写真賞」受賞を記念して行われている同展。同賞は日本初の女性報道写真家である笹本さんの「時代を捉える鮮鋭(せんえい)な眼(め)と社会に向けてのヒューマニズムなまなざしに支えられた業績」を顕彰し、その精神を引き継ぐ写真家の活動を支援することを目的に設けられた。

 宇井さんは1960(昭和35)年千葉県出身。ドキュメンタリー写真を手掛ける写真家、樋口健二さんとの出会いがきっかけで写真の道に進み、1992年子連れでアイヌ民族の取材を始めた。以来25年以上にわたり、北海道をはじめ日本各地に住むアイヌ民族を訪ね撮影を重ねてきたという。

 2009年には、全国100カ所でアイヌ民族100組を撮影する写真集出版プロジェクト「My portrait Myself」を開始し、今年5月に写真集「アイヌ、100人のいま」(冬青社)も刊行。同展では1992~2014年までに撮影した「同写真集につながる原点ともいえる作品」からカラー、モノクロ約60点を展示する。

 選考委員を務めた大石芳野さんは「宇井さんの写真には、アイヌ民族が抱え込まされた理不尽さと同時に伝統的な祭りや文化の輝かしさもしっかりと描かれている。モノクロームのトーンの美しさがアイヌたちの表情に重なって、一見、地味に見えるものの実に奥深い写真に出来上がっている点も評価した」と話す。

 担当の安達洋子さんは「当ギャラリーは日曜が休館なこともあり、平日は60代のお客さまが中心にいらっしゃっている。最近は若い方も足を運んでくださるようになったので、今回の展示をきっかけにまだ知らない方にも立ち寄っていただけたら」と呼び掛ける。

 開館時間は10時~18時(最終日は15時まで)。日曜休館。入場無料。12月20日まで。

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