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小林武史さん、大型商業施設「代々木VILLAGE」をプロデュース

建築模型を使い施設の概要を説明する企画開発担当の金山さん

建築模型を使い施設の概要を説明する企画開発担当の金山さん

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 クルック(渋谷区)は建築模型を使った内覧会で8月24日、小林武史さんがプロデュースする代々木の商業施設「代々木VILLAGE by kurkku」の概要を発表した。

「代々木VILLAGE」全景模型。手前がエントランスとコンテナ群(関連画像)

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 代々木駅から徒歩1分、634坪の立地を「代々木ゼミナール」(渋谷区)から8年間の期限で借り受けた同プロジェクト。同社が運営する飲食店「kurkku」の4店舗目となるイタリアンレストランとミュージックバーをメーンに、ベーカリーやコーヒースタンド、洋書店などを施設内に配置した大型の商業施設。ガラス張りのメーンゲートや、ビルに囲まれた細長い敷地にあえて低層階の施設と緑を多く配置するなど、「オアシスのような異空間」を演出する。

 「すでに街としてにぎわっている場所ではなく、ある意味代々木は真っ白なキャンバス。これまで『代々木に食べに行こう』『遊びに行こう』とは言われなかったが、本業ではない私たちが作る『代々木VILLAGE』はそんな街を変える商業施設になるはず」とOORONG-SHA / ap bank(渋谷区)企画開発担当の金山淳吾さん。

 小林さんを中心に、ミュージシャンの大沢伸一さんもプロデューサーとして参加。全体の空気感などトータルデザインのディレクションと内装のデザインはインテリア・デザイナーの片山正通さんが担当。そのほか、ランドスケープ・デザイナーには世界中から珍しい植物を探してくるプラントハンターの西畠清順さん、オーガニックのイタリアンレストラン「code kurkku」のフード・プロデューサーには、京都で京野菜のイタリアンを提供する「イル・ギオットーネ」など4店舗を展開するオーナーシェフの笹島保弘さんを、それぞれ起用した。「5人の才能・センス・知恵を出し合ってプロジェクトを進めている」と金山さん。

 メーンゲートをくぐると、白く塗られた貨物用のコンテナが続く。このコンテナには、湘南のベーカリー「プルクワ」、外苑前のたこ焼き店「蛸あざぶ」、恵比寿の書店「リムアート」、旅行代理店「H.I.S.」、「花宇」のギャラリー、プレオーガニックコットンのアパレルショップ「URBAN RESEARCH」、コーヒースタンド(メーカー未決定)などがプロデュースする店舗が構える。「リムアートさんにはクリエーティブ・ギャラリーの企画もお願いしており、H.I.S.さんとは新しいネーチャーツアーやエコツアーのプログラムを一緒に考えている」という。

 敷地奥にはメーン施設の「code kurkku」を配置。「本来のつづりは違うが、ギターのコード、クルックの流儀、ドレスコードやフードコートといったいろんな意味を含ませて名前をつけた」と説明。ホテルのラウンジのようなスペースの奥には70席のオーガニックのイタリアンレストラン。厨房スタッフは横並びで客を向いて調理するレイアウトに。VIPルームの個室も用意する。

 その手前には深夜まで営業する「ミュージックバー」を設ける。「防音設計なので大きなスピーカーを配し、豊かな音量で音楽の素晴らしさを味わってもらえる。東京でも目玉のミュージックバーになるはず」と解説。さまざまなアーティストによるステージも計画しているという。施設の裏手にはさらに商業スペースを用意し、「現在、女性向けの施設を検討している」と説明する。

 「原宿と新宿に挟まれた代々木という街が変わったら面白いことになる、と最初に思った。環境やサステナブル(持続可能性)を意識するのはもちろんだが、もっと『面白さ』や『グルーブ感』を出したいと考えた。大人が本気で楽しんでいる感じや、それゆえのこだわりがどんどん生まれてきた」と小林さん。「大きな意味でプロデュースはされているが、極上のバンドのグルーブや表現に似た楽しさが、きっと伝わると思う」と自信を見せる。

 開業は11月を予定。

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