日本で活躍した画家の作品を手本に絹絵やうちわ作りに挑戦するワークショップが7月、「佐藤美術館」(新宿区大京町、TEL 03-3358-6021)で開催される。現在参加者を募集している。
親子クラスのオリジナルうちわ、完成イメージ(向井先生による作例)
7月19日・21日は「若冲(じゃくちゅう)の絹絵に挑戦!」と題した大人クラスを予定する。古くから日本画の代表的な画材として用いられた「絹」をテーマに、絹地の表面からだけでなく、裏面からも彩色を行いながら作品を完成させる。
絵の題材には、江戸時代に活躍した画家、伊藤若冲の代表作である「動植綵絵(さいえ)」から、「紅葉小禽図(こうようしょうきんず)」を用いる。担当者は「若冲らしい色鮮やかな鳥や紅葉のパーツの配置は自由に決める。絹の艶やかな美しさや、透ける風合いは独特で、扱いは難しいが和紙とは異なる楽しさがある」と話す。「知識と経験豊富な講師を迎え、画材の扱いなど実演を含めて完成まで指導していただく」とも。開催時間は両日とも11時~17時。定員は各回20人(中学生以上)。参加費は3,000円。昼食持参。要応募(6月28日必着)。
27日・28日には、江戸時代に流行した「琳派」の絵師たちの技法の一つ「たらしこみ」に挑戦する親子向けのワークショップも行う。担当者は「『たらしこみ』は、墨や絵の具を使って塗り込み、そこにたっぷりの水を加えると不思議なにじみのグラデーションが広がる。今回は俵屋宗達、尾形光琳の作品を手本にし、描いた絵をトリミングして、自分だけのオリジナルうちわに仕立てる」と話す。開催時間は両日とも13時~17時。定員は各回10組(小学1年生以上と保護者)。参加費は1組500円(以上、材料費込み、税込み)。要応募(7月19日必着)。
両ワークショップとも、現在東京芸術大学大学院教育研究助手を務める向井大祐さんが講師を、同大学大学院博士課程文化財保存学日本画専攻在籍の須澤芽生さんがティーチング・アシスタントを務める。
担当者は「大人クラスは初心者にも分かりやすい内容になっている。親子クラスも、技法の面白さを体験してもらえたら」と呼び掛ける。