![漢a.k.a. GAMIさんによる「北新宿2055」](https://images.keizai.biz/shinjuku_keizai/headline/1546902860_photo.jpg)
複数の作家が、一つの街をテーマに書く掌編小説シリーズ「ヴァイナル文學選書」(東京キララ社)の展覧会が1月2日、新宿「LUMINE EST(ルミネエスト)」(新宿区新宿3)地下1階にあるビア&カフェ「BERG(ベルク)」で始まった。
10月に第1弾として「新宿歌舞伎町篇」が刊行された同シリーズ。発起人はライター、詩人などとして活動する石丸元章さんで、石丸さんのほか海猫沢めろんさん、漢a.k.a. GAMIさん、菊地成孔さんの4人がそれぞれ作品を手掛けた。
本の形状は、とじないままのバラ刷りをヴァイナル(ビニール)によって密封したもので、価格は各1,000円(税別)。書籍自体の流通もその「ある一つの街」に限定し、通販などを行わない。
展示について、担当者は「販売店の一つである同店に本を置いてもらう時に、何か本を売るだけでなく発信できないかと相談したことがきっかけ。当シリーズはビニールの中に入っていて売り場で中を見ることができないので、ビジュアルで世界感を伝えたり、導入部分の数ページを読んだりして興味を持ってもらえたらと思った」と話す。
同シリーズのデザインを手掛ける井上則人デザイン事務所の井上則人さんが展示のデザインも担当。同じく同書の写真を撮影する永山達弥さんによるモノクロの風景写真も合わせて展示する。
同店は今年29周年を迎える。卵やベーコンなどに天然酵母トーストとサラダ、ホットコーヒーなどをセットにしたモーニングをはじめ、ホットドッグやカレー、ワインやビールなどを提供する。担当者は「カウンター席の前の壁に展示しているので、ビールやコーヒーを飲みながらゆっくり楽しんでもらえたら」と呼び掛ける。
同シリーズは、ほかに同区内の「紀伊國屋書店新宿本店」「ブックユニオン新宿店」「鎖カフェ」「3rdroom」「模索舎」のほか、作品の朗読会が開催される会場のみで販売。
営業時間は7時~23時。1月31日まで。