ドキュメンタリー作品50本を一挙に上映する「東京ドキュメンタリー映画祭」が、12月1日から新宿の映画館「K's cinema(ケイズシネマ)」(新宿区新宿3、TEK 03-3352-2471)で開催される。
主催はドキュメンタリーカルチャー雑誌などを手掛けるneoneo編集室(豊島区)で、今年初めて行う。「無数にテーマがある中で、より多様なドキュメンタリーの製作、発表の場の確保を目指す」とし、映画に先駆け、2017年9月~2018年2月に上映作品の公募も行った。
入選作品のほかに特集上映やイベント企画も予定し、映画やテレビ、ネット動画などの垣根を越えた作品が一堂に会する。長編部門では、国内外から50本近くエントリーされた中から選ばれた10本を上映。武田倫和監督の「破天荒ボクサー」は、日本のボクシング界に切り込みつつ、世界タイトルマッチに再挑戦するボクサーの山口賢一さんの姿を追う。ほかにホアン・ホイチェン監督が、人間の内面や、他者と関係を育むことの複雑さを描写した「日常対話」など。
短編部門は、日本では上映機会の少ない60分以内の作品群が並ぶ。120本余りのエントリーから「記録なのかフェイクなのか?」「家族のかたち」「レディたちのブルース」「珍日本カルチャー紀行」など、類似するテーマの下にセレクトした24本を上映する。
招待作品は、コンペティションの審査委員長も務めた原一男監督が水俣をテーマにした「MINAMATA NOW」など3本を紹介。特別作品は、品川宿を拠点にさまざまなイベントを仕掛ける「ドキュ・メメント」や、社会派作品の自主上映をし続ける「VIDEO ACT」らの作品を上映するほか、中国インディペンデント映画「ザ・デイズ3」や没後25年となる映像作家、野田眞吉を特集した作品など13本の上映を予定する。
長短編34本のコンペティション作品の中からグランプリも決める。上映後に監督らによる舞台あいさつ、トークショーがある回も。担当者は「さまざまな問題提起や社会的なテーマなどが並ぶ。興味がある作品を見つけて、足を運んでもらえたら」と呼び掛ける。
上映時間は午前の部=10時~(2日・9日・14日は9時45分~)、夕方の部=19時~。チケットは前売り1回券=1,300円、3回券=3,300円(複数人使用可、期間中も販売)、当日一般=1,500円、シニア=1,000円。12月14日まで。