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アーティスト集団Chim↑Pomが「にんげんレストラン」 歌舞伎町の解体予定ビルで

2週間限定で行われる「Chim↑Pom」によるプロジェクト「にんげんレストラン」(イメージ)

2週間限定で行われる「Chim↑Pom」によるプロジェクト「にんげんレストラン」(イメージ)

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 現代アーティスト集団「Chim↑Pom」によるプロジェクト「にんげんレストラン」が10月14日から、旧歌舞伎町ブックセンタービル(新宿区歌舞伎町2)で始まった。

会場となる旧歌舞伎町ブックセンタービルの外観(オープニングレセプション当日の様子)

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 1階に出店していた同店は、2017年10月に、歌舞伎町で飲食店などを数多く手掛ける「Smappa!Group」の会長を務める手塚マキさんがオープンした書店。「LOVE」をテーマに約400冊の本を並べ、現役ホストが接客を務めることでも話題になったほか、交流スペースとしてさまざまなイベントを行ってきた。

 再開発に伴い解体が決まったビルの3フロアを使い、2週間限定で行う今回の企画。2014年に新宿の路上で行った「Chim↑Pom」メンバーの一人、エリイさんのウェディングデモ「Love is over」、2016年の旧歌舞伎町振興組合ビルの取り壊しに伴い行われた個展「また明日も観(み)てくれるかな?」に続く、歌舞伎町を舞台にしたプロジェクト第3弾となる。タイトルは、「Smappa!Group」が7月に新たにオープンした店舗「人間レストランNNGN」(歌舞伎町1)に由来する。

 「歌舞伎町に関わらず、今や都市はどこでも『テーマがセレクトされた公共』空間としてデザインされている。公園は民営化が進み、かつてそこにいたテキ屋などいかがわしい人々やホームレスたちは姿を消しつつある。『公共』の名の下に、しかしそこにいる人々は選抜されている」と「Chim↑Pom」は指摘する。「『まずは人間がさまざまにいて、だから公共が必要なのか』、それとも『公共がまずあって、そこに人々が必要とされるのか』。戦後から続く東京の都市論は、日本の社会論としても大きなタームに差し掛かっている。インフラも何も無かった焼け野原に身体だけがあった時代、そして延々と続く人間の消費、その始まりの瞬間や歴史を再開発のはざまである2018年から再考する」としている。

 期間中、主に身体表現やアンプラグド(電池や発電機などを除く)など人間の存在を強く意識させるパフォーマンス、ワンナイトイベントなどを予定する。レストランとしては、死刑囚が刑執行前の最後の食事を選ぶ「Last meal」から、一般公開されている実際に出されたメニューを提供する。第1弾参加アーティストとして、音楽デュオ「jan and naomi」、茶道家の松村宗亮さん、美術家の会田誠さん、美術家・音楽家の涌井智仁さんらが名を連ねる。

 営業時間は14時~21時(ワンナイトイベント時は異なる)。10月28日まで。

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