新大久保の「皆中稲荷神社」(新宿区百人町1)周辺で9月27日、「第25回 江戸幕府鉄砲組百人隊出陣」が行われる。
江戸幕府鉄砲組百人隊は、江戸時代には「御鉄砲百人組」と呼ばれており、徳川家らの護衛集団だった。1961(昭和36)年、歴史的に由緒あるものを後世に伝え残そうと「百人町」の有志が同催しを開始。明治100年記念「日本のまつりパレード」に、「新宿御苑100周年記念」(2001年)のパレードなど多くの催しに出陣。2002年には、新宿区無形民俗文化財とされた。長年にわたってマスコミにも取り上げられ、「江戸時代をしのばせる古式豊かな時代絵巻イベント」として注目を集めている。
催しは2年に1回開催されており、今回で25回目の出陣となる。参加者は火縄銃の撃ち手含め総勢約150人。地元民が8割を占める。よろいを身に着けた大目付や後物見などのほか、2頭の馬も参加する。撃ち手の30人は9月3日~23日の20日間、銃の構え方から撃ち方まで練習を行った。参加者のうち24人は男性、6人は女性。戦国グッズを扱う「もののふ天守」の店主・田中さんも撃ち手として参加。撃ち手は全員、黒の「鉄砲同心鎧」を着用する。
当日は同神社での出陣式で模範発射後、旧ホテル海洋跡、西地御神酒所前、木村屋ビル、長光寺境内、戸山小学校の校庭、百人町3丁目御神酒所、西戸山野球場を巡り、同神社へと戻ってくる。
鉄砲隊保存会・事務局長の泉毅さんは「江戸時代にタイムスリップした気分で気楽に見ていただき、火縄銃の迫力を楽しんでもらいたい」と話す。
開催時間は9時45分~14時過ぎ。