紀伊國屋書店新宿本店(新宿区新宿3、TEL 03-3354-0131)1階で7月21日、エンターテインメント情報誌「ぴあ」最終号(680円)の店頭販売が行われる。
1972(昭和47)年に中央大学の学生が創刊した「ぴあ」。映画の上映スケジュールが新聞にしか掲載されていない時代に、名画座の情報まで掲載した同誌は若者を中心に広く支持を得る。1985(昭和60)年には、電話注文によるコンサートやイベントのチケットを販売する「チケットぴあ」サービスをスタート。相乗効果で本誌の発行部数も伸ばした。しかし情報誌の役目はインターネットに取って代わり、ついに7月21日発売号で情報誌「ぴあ」は39年の歴史に幕を下ろすことになる。
「創刊号の販売ルートがなく、学生だった矢内廣さんが、紀伊國屋書店の創業者・田辺茂一のところに相談にお見えになった。その後、銀座の『教文館』さんを紹介して本屋さんに置いてもらえるようになったという経緯があり、最初に声を掛けてもらった始まりのご縁があるので、最終号もぜひ縁(ゆかり)のある当店で店頭販売させてもらいたいと企画した」と同店の小野課長。
同店の店頭販売では、ぴあ購入客に「オリジナルグッズ」を進呈するなど他店にはない特典も。同店1階通路と4階「紀伊國屋画廊」前の特設会場では、表紙を描いたイラストレーター及川正通さんのイラスト・パネルを展示。時代を代表する人物を描いた50余枚を紹介する。
「ミニシアターに出掛けたり、友人が投稿して『はみだしYouとぴあ』に掲載されたり、『ぴあ』は学生時代の情報源だった。紙の情報メディアがなくなっていくのは寂しいが、にぎやかに見送りたい」と小野さん。
販売時間は11時30分~19時(予定)。店舗営業時間は10時~21時。荒天の場合は予定が変更になる場合あり。