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新宿・落合かいわいで染物職人の工房回る「紺屋めぐり」 見学や染色体験も

「紺屋めぐり」会場の「吉澤湯のし加工所」でパンフレットを手にする代表の吉澤敏さん。新宿区染色協議会会長も務める

「紺屋めぐり」会場の「吉澤湯のし加工所」でパンフレットを手にする代表の吉澤敏さん。新宿区染色協議会会長も務める

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 新宿の神田川・妙正寺川流域にある落合周辺などで11月2日~5日の4日間、染色工房を見て回る「お江戸新宿・紺屋めぐり」が開催される。主催は新宿区染色協議会。

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 新宿区の地場産業が染色業であることを広く知ってもらおうと2015(平成27)年に始まった同イベント。コロナ禍の影響で2020年は中止となったが、毎年秋に開催し、今年で8回目を迎える。参加者の推移は、2019年=約800人、2021年=約400人、2022年=約350人。

 「紺屋」とは染物屋を指す言葉で、新宿には江戸時代から染色の伝統を受け継ぐ数々の工房が現在も仕事を続けていることから、イベント名に「紺屋」を使ったという。

 同会会長で「吉澤湯のし加工所」(新宿区)の代表を務める吉澤敏さんは「当初は街中に点在する工房を歩いて見てもらう試みとしてスタンプラリーを行った」と振り返る。「複数の工房を訪ねることで、川が流れているという地の利を生かした産業が新宿にあることや、実際の作業を見ることで染色の伝統を守る雰囲気を伝えたかった」とも。

 今年参加する工房は11。江戸小紋など染色の技法や江戸刺しゅうなどの技術、染み抜きなど染色補正や反物の皺(しわ)を伸ばす湯のしなど職人の手仕事を間近で見学できる。染色体験は、半襟への友禅染、トートバッグへの紅型染、手拭いへの引き染などを用意する。

 体験・見学の申し込みはホームページの予約サイトから先着順で受け付ける。「普段は公開しない工房での体験はすぐに埋まってしまう。申し込みに応じて枠を増やすので、予約サイトで確認してほしい」と吉澤さん。「イベント用にしつらえた場所ではなく、職人が仕事に使っている工房での体験は染色職人の技を疑似体験することになる。工房見学と合わせて申し込んでもらえれば」と参加を呼びかける。

 開催期間限定で小物などを販売するショップを設ける工房もある。着物を着て、友だちと連れだって、散策を楽しみながら、染色文化に触れることもできる。

 体験・見学日時は工房ごとに異なる。

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