「Digital×北斎【急章】その1」展「生きるが如(ごと)く描く~北斎 肉筆の宇宙~」の開催と連動した北斎グッズの店が6月6日、展示会場である西新宿の「東京オペラシティタワー」(新宿区西新宿3)4階にある「NTTインターコミュニケーション・センター(ICC)」受付前にオープンした。
展示を主催するNTT東日本は2019年11月、文化芸術作品の活用による地方創生の取り組みである「Digital×北斎展【序章】」を行い、同年12月にNTT ArtTechnology社を設立。翌年、2社で「Digital×北斎【破章】北斎VS広重」を開いた。
今回の展示はNTT ArtTechnologyが、文化財のハイエンドデジタル記録処理などを手がけるアルステクネ(調布市)と連携して高精細デジタル化を行った、北斎館(長野県)の所蔵作品を中心とした葛飾北斎の肉筆画や、アルステクネが高精細デジタルデータ化した山梨県立博物館所蔵「冨獄三十六景」の完全再現などを展示する。
グッズ店オープンについてNTT ArtTechnologyデジタルアート推進事業部の上田晃一郎さんは、「展示を見たお客さまから『作品の質感、表現技術の再現性の高さに驚いた』『肉筆画に見られる構図の斬新さや描写力の素晴らしさを知ることができた』と好評の声をもらうとともに、『作品を見た感動を持ち帰りたい』という要望も多くもらい、検討してきた」と話す。
「冨獄三十六景」の中でも人気が高いという「神奈川沖浪裏」をモチーフにした「扇子」(2,650円)や、「龍(りゅう)図」「鳳凰(ほうおう)図」などをあしらった「ガラスマグネット」(660円)、「北斎シルクアロハ」、図録など(以上北斎館オリジナルグッズ)を並べる。ほかに作品所蔵元の岩松院(小布施町)オリジナルグッズとして、御朱印帳やクリアホルダー、ハンカチも用意する。
合わせて「冨獄三十六景」全47図のハイレゾポストカード(アルステクネ製作)も販売する。上田さんは「展覧会での感動をそのまま持ち帰れるよう、展示している高精細デジタル復原画と同じ基データを使い、質感や色味の再現性にこだわった」と話す。
「展覧会の目的の一つである『地域活性化への貢献』につながることも考え、北斎とゆかりある地として小布施という街の魅力を展示とショップで発信することで、お客さまが現地へ赴くきっかけづくりにもなれば」と期待を込める。
営業時間は11時~18時(入場は17時30分まで)。月曜(祝休日の場合は翌日)、8月6日休館。10月1日まで。