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安部公房作品「未必の故意」 劇団さんらんが新宿・絵空箱で上演

「未必の故意」稽古の様子(島民たちの集合)

「未必の故意」稽古の様子(島民たちの集合)

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 劇団さんらんが8月8日から、パフォーミングギャラリー&カフェ「絵空箱(えそらばこ)」(新宿区山吹町)で安部公房書き下ろし作品「未必の故意」を上演する。

「未必の故意」チラシ両面

 「未必の故意」は安部公房が1971(昭和46)年、俳優座に書き下ろした作品。ある小島の消防団長が、団員や島民たちと計画的に行った殺人を「未必の故意」に見せかけようとする物語。団長を中心に島民たちの模擬裁判が行われる過程で、事件の状況や島の人間関係が浮かび上がる。

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 同劇団で演出を務める尾崎さんは「安部公房作品に共通して描かれる『流浪する根なし草の不安と、だからこその突き抜けた希望』に共感し、過去に2度、安部公房作品を上演した『さんらん』にとって、『未必の故意』は今まさにタイムリーで取り上げる作品であると考えて上演を決めた」と話す。

 「会場の『絵空箱』は物語の設定となる『ある小さな島』の閉塞(へいそく)感を体感できるような空間。島で抑圧されながら暮らす人たちの心のひだを、リアルに生々しく感じていただける。安部公房特有のユーモアや謎解きのサスペンス要素も交えながらの疾走感のある約90分間を楽しんでいただければ」と話すのは制作の本多さん。

 会場となる「絵空箱」は、公演終了後もすぐに観客が帰らず、酒を酌み交わし、その場で商談や交渉、表現者との交流、表現の発信の場として「人と人がつながる場所を目標としている」ため、芝居を鑑賞しながらの飲酒も可能。今回の入場料には1ドリンク分が含まれている。

 チケットは、前売り=3,700円、当日=4,000円(共に1ドリンク含む)。高校生以下は、「演劇を見るという行為の敷居を下げる」ことから、同劇団創立以来500円としている。8月18日まで。

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