新国立劇場(渋谷区本町1)で7月21日、日本人キャストによるブロードウェーミュージカル「キンキーブーツ」が開幕した。
同作品は2005年公開のイギリス映画をミュージカル化したもので、経営不振に陥った老舗靴工場の跡取り息子がドラァグクイーンと出会い、差別や偏見を捨て、ドラァグクイーン専門のブーツ工場として再生する過程を描いたもの。アメリカでは2013年、トニー賞最多の13部門にノミネート。作品賞をはじめ6部門を受賞した。
同公演では跡取り息子チャーリーを小池徹平さん、ドラァグクイーンのローラを三浦春馬さんが演じる。初日の公演直前に行われた囲み取材には主演の2人が舞台衣装で登場。赤いミニのタイトドレスに、12センチのヒールでドラァグクイーン姿を初披露した三浦さんは「練習のために自宅でもヒールを履き続けた。普段生活をしていても女性の動きによく目が行くようになった」と役作りについて語った。2013年にブロードウェーで同作を観劇した三浦さんは「いつかローラの役をやりたいと強く思っていた。今日初日を迎え、夢が実現したのをうれしく実感している」とも。
10月には、現在アメリカでツアー中のキャストによる「キンキーブーツ」来日版の上演も予定されている。日本公演ならではの見どころを聞かれ、「日本語でやることで、一言一言、細かいニュアンスが伝われば」と小池さん。三浦さんも「ありのままの他人を受け入れれば世界が変わるというメッセージを届ける舞台。ローラの華やかさ、パフォーマンスを楽しみに見に来てほしい」と締めくくる。
公演は8月6日まで。同13日からの大阪公演を経て、同28日よりシアターオーブ(渋谷区)で東京凱旋公演を行う。