新宿西口の書店「ブックファースト新宿店」（新宿区西新宿1、TEL 03-5339-7611）が11月5日より、開店4周年記念フェア「名著百選2012『臍本（へそぼん）』」を開催する。

　フェアでは、同店に関わるさまざまな人に1冊「名著」を選んでもらい、一堂に陳列する。同店店長の守田一雄さんは、「リアル書店にしかできない本との出会いの場を提供したいという思いから始まった。本は千差万別で、人それぞれに『名著』がある。選者によって大切な本はこんなに違うということを知っていただきたい」と話す。

　2010年に始まり、今年で3回目の開催となる。「当初は主に営業の方や業界の中の知り合いなど、幅広くお願いしていた。今回は4周年ということで、これまでにサイン会やトークイベントを開催していただいた『作り手』の方を中心に依頼した」

　テーマは「臍本（へそぼん）」。「業界用語で『そのジャンルになくてはならない1冊』のこと。あえて耳慣れない言葉をタイトルにつけてみた。見る人に『なんだろう？』と思ってもらうための、ちょっとした遊び」と守田さん。

　コラムニストの天野祐吉さん、作家の冲方丁さん、経済評論家の勝間和代さん、批評家の佐々木敦さん、アートディレクターの佐藤可士和さん、社会派ブロガーの「ちきりん」さんなど、250人以上の著名人が、携わるジャンルにはこだわらずに1冊ずつ「臍本」を選出。「サブタイトルの通り、『わたしが本屋さんだったら、絶対売りたいこの1冊』という基準で選んでもらった」

　店頭ではジャンル分けして陳列する予定。「毎年好評頂いている」という、店頭で先着順に配布する冊子には、選者と選書、「選者の方々と同店の関わりについて」も記載されている。「4年間の軌跡が確認できる、周年フェアにふさわしいものに仕上がった」と守田さん。「当店は開店以来、イベントをがんがん打ってきた。作り手の方々が、イベントなどで意外と頻繁に同店にいらっしゃっているのも知っていただけるのでは」とも。

　同店の今後については「いろいろな本や、その作家の方々との出会いの場にしていきたい。出版社さんに提案されるものだけでなく、オリジナリティーのある当店発のイベントを企画していきたい」と話す。

　営業時間は10時～23時（土曜・日曜・祝日は22時まで）。12月16日まで。