「東京タワー」テーマに写真展-早稲田大学芸術学校生が出品

東京タワーをテーマに「見る」という行為を掘り下げる写真展「見塔違い、撮り違い」

東京タワーをテーマに「見る」という行為を掘り下げる写真展「見塔違い、撮り違い」

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 新宿眼科画廊(新宿区新宿5、TEL 03-5285-8822)で3月30日より、早稲田大学芸術学校(新宿区大久保3)の生徒による写真展「見塔違い、撮り違い」が開催される。

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 同展のテーマは「見る」。「日本人であれば誰もが知っている東京タワー。しかし私たちは本当に東京タワーを『見ている』のだろうか」というテーマに沿って、13人のメンバーがそれぞれに「東京タワー」を表現した作品を展示する。

 同展参加者でもある担当者の大丸さんは「何かを見落とし大きな見当違いをしてはいないか?という自問は、写真を学ぶなかで避けては通れない問題。東京タワーは、訪れたことがない人にさえイメージを抱かせてしまう強力な存在であり、それを見つめ直すことで『見る』ことを考えたい」とテーマを説明する。

 同校は夜間学校のため生徒には社会人が数多く在籍している。同展のメンバーも、弁護士秘書、介護スタッフなど、さまざまな職業に就きながら写真を学んでいる。空間映像科に通う竹之内要人さん(26)は広告代理店の営業マン。「大学で建築を学び設計事務所で働いていたが、設計するという行為のほかに自分の目で建築や都市を見直すことの出来る表現があるのではないかと考えていた。転職し写真と出会ったことで、その表現方法・可能性を深めていきたいという思いがさらに募り、働きながら学べる夜間学校に入学した」と話す。

 竹之内さんは作品について「六本木や三田、麻布など東京タワーに近い街なかを歩いていて突然タワーが風景に出現するときに、違和感を覚えたり、反対に周囲となじんでいると感じたり、何かひっかかるものがある。同じタワーを見ているはずなのに置かれた状況で印象が変わってしまう現象を通して、見ることの難しさ、多様さを伝えたい」と話す。

 大丸さんは「東京タワーの鉄筋を人間の血管になぞらえた作品や、記念撮影する一般観光客をひたすら追った作品など、できるだけ多くの人に鑑賞してほしい」と意気込みをみせる。

 開催時間は12時~20時。4月8日まで。

ユニークな名前のギャラリー「新宿眼科画廊」(新宿経済新聞)早稲田大学芸術学校新宿眼科画廊

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