政府が主導する情報保護への「意識向上・強化」運動と連動して民間が推進する「情報セキュリティ対策推進コミュニティ」は1月31日、ハイアットリージェンシー東京(新宿区西新宿2、TEL 03-3348-1234)で「みんなで『情報セキュリティ』強化宣言!2008」記者発表会を行った。
昨年2月に発足した同組織は、「賛同企業・団体からの情報発信を通じて、ITを利用する個人ユーザー及び企業ユーザーが情報保護の重要性を再認識し、ITを安心して使えるようになること」を目標とする啓発活動で、「それぞれの企業が独自に取り組むのではなく、みんなで協力し合い意識を1つにして取り組んでいる」(同)という。昨年実施した「第1回 みんなで『情報セキュリティ』強化宣言!2007」には73 の企業・団体が参加したが、今年は101と参加数が増えている。
今回の発表会は、より広範な活動を目指すために、「情報セキュリティ強化月間」を2月1日~2月29日に実施し、「情報セキュリティの日」(毎年2月2日に実施)前後の期間に各層へ幅広い参加を集中的に呼びかけるためのもの。
会場には100人を超す関係者が集まった。出席者は、川野真稔参事官補佐(内閣官房情報セキュリティセンター)、マイクロソフトのダレン・ヒューストン社長、NECビックローブ飯塚久夫社長など。それぞれが登壇し情報保護をテーマにレクチャーを行った。内容は、コンピュータウイルスに対する企業の対策や、年々巧妙化するサイバー犯罪などが中心で、全参加社が共同で「安全で安心できるIT環境を実現するための情報保護啓発活動に取り組む」ことを確認した。
同コミュニティのイメージキャラクターは「なめ猫」。1980年代始めに大流行したキャラクターで、子猫に暴走族風の衣装を着せたブロマイドなどが爆発的な売り上げを記録した。選出理由は「セキュリティをなめんなよ!」(同)。当日は、元祖なめ猫プロデューサーであり、なめ猫ライセンサーの津田覚さんも出席し、「子どもたちにネットの危険性を理解してほしい。こういった運動を通じてネットの使用法について考える機会を与えたい」と話していた。