プレスリリース

NPO法人Learning for All、兵庫県尼崎市で中高生・若者のためのショートステイ事業を開始

リリース発行企業:認定特定非営利活動法人 Learning for All

情報提供:

「子どもの貧困に、本質的解決を。」をミッションに掲げる認定NPO法人Learning for All(所在地:東京都新宿区、代表理事:李 炯植、名称:ラーニング・フォー・オール、以下「LFA」)は、2026年10月2日(金)より、兵庫県尼崎市で中高生〜20歳の若者を対象とした、無料のショートステイ(一時宿泊)事業を開始します。


(写真はLFAの他拠点の写真。今回のショートステイ拠点の写真ではございません)

(写真はLFAの他拠点の写真。今回のショートステイ拠点の写真ではございません)

■コンセプト:何もなくても帰れる、何かあったら頼れる

親とうまくいかないとき、家にいるのがしんどいとき、自宅で安心して眠れないとき。
そこまでじゃないけど、なんとなく今日は家にいたくない。
「今日はちょっと家を離れたい」という夜に来ていい。
つらいときに頼ろうと思える。

若者にとってそんな場所と大人が、地域の中にあること。それが私たちの目指す姿です。「困ったら相談してね」という言葉掛けがよく聞かれますが、これまで人に相談して傷ついたり嫌な思いをしたり、突き放されたりした経験があると、人に頼ったり相談したりすること自体が難しくなります。そうした子ども・若者には、言葉よりも、実際に頼って受け止められた経験が必要です。
宿泊をともにする体験を通じて、「頼っていいんだ」と思える経験と場所、そして大人との関係を育てていく。そのための、若者のための週末の家として運営していきます。
ショートステイは夕方にオープン。スタッフと一緒に夕ご飯をつくって食べ、ボードゲームをしたり、おしゃべりをしたり、それぞれ思い思いに過ごします。翌朝は一緒に朝ごはんを食べて帰ります。
特別なプログラムはありません。暮らしそのものをともにする時間を、何より大切にしています。

■サービス概要

開設日:2026年10月2日(金)
開室:週1回(夕方〜翌朝)
対象:LFAの拠点を利用する中高生〜20歳の若者
利用料:無料

■背景:「今日は家に帰りたくない。」子どもたちの声から生まれた、新しい選択肢

LFAは2010年、困窮家庭向けの学習支援から活動を始めました。その現場で出会ったのは、学習の困難だけではなく、歯磨きやお風呂といった生活習慣がない、自宅で食事を摂ることが難しい、家族の世話を担うヤングケアラーなど、様々な背景を抱える子どもたちでした。
「学び」を支えるだけでは足りない。そう確信し、2016年から安心して過ごせる居場所づくり事業を始めました。この取り組みは、2022年の児童福祉法改正で新設された「児童育成支援拠点事業」のモデルのひとつとなり、2024年4月から全国の自治体に広まりました。

居場所があることで日中の安心できる場所ができた一方で、家に帰ることの不安を口にする子どもや、夜間にも頼れる場所の存在が安心と回復につながる、と感じる子どもたちと出会ってきました。保護者も仕事や生活に追われ、養育の疲れを抱えています。親子の双方にとって、一時的に離れて休む時間が必要な場面があるのです。

公的な仕組みとして、全国の自治体で子育て短期支援事業(ショートステイ)があります。しかし、こども家庭庁の調査研究事業の報告書*1では、利用者のうち12歳以上はわずか6.8%と、中高生以上の利用が極端に少ないのが現状です。ショートステイは多くの場合、保護者が市区町村に申請し、専門の施設などで子どもを預かる仕組みです。中高生になると、保護者が申請してまで預けるケースは少なく、子ども自身も、初めての施設で会ったことのない大人と一晩過ごすことには抵抗があります。
家庭が深刻な状態になれば一時保護などの対応が動きますが、その手前の段階で親子を支える資源は、地域にはまだ多くありません。

中高生・若者が一時的に身を寄せられる場所があれば、子ども・若者にとっては安心して眠れる「よるべ」となり、大人との信頼関係を築くきっかけにもなります。保護者にとっても、ひと息ついて休む時間になります。
本事業におけるショートステイの利用者は、LFAの居場所拠点やユースセンターに日頃から通う子ども・若者です。普段から関係を築いているスタッフがいるからこそ、子どもも保護者も「ここなら」と頼りやすい関係をつくることができます。
*1 こども家庭庁 令和6年度子ども・子育て支援調査研究事業 調査報告書

■LFAと尼崎市のこれまで

LFAは2022年7月、代表理事・李の故郷である尼崎市に、子どもの居場所づくり拠点を開設。小中学生を対象とした居場所づくりをスタートしました。2024年8月には、予防と介入の機能を備えたユースセンター「Hygge(ヒュッゲ)」を開所し、尼崎市と連携協定を締結。中高生世代の子ども・若者と日常的に出会える場をつくってきました。今回のショートステイ事業は、こうした居場所事業によって培われた日々の関係性を土台に、夜や週末にも頼れる場所として新たに生まれた取り組みで、LFAによる自主事業です。

■代表理事・李 炯植のコメント




私は尼崎市で生まれ、高校生までこのまちで育ちました。家庭の事情から、やりたいことをあきらめる同級生の姿を見てきました。どんな家庭に生まれても、そばに頼れる大人がいる。それが当たり前であってほしいと思っています。
尼崎市は、全国に先駆けて2009年に「子どもの育ち支援条例」を定めたまちです。LFAでは、2022年に初の関西拠点として尼崎市に居場所拠点を開き、地域の皆さんと共に子どもたちを見守ってきました。
ただ一緒にご飯を食べて、くだらないことで笑いあえる大人がいる。何もなくても、帰りたいときに帰れる場所がある。新しく開設するショートステイ拠点は、そんな場所でありたいと思っています。また、困ったときに「あの人に頼ろう」と思い出せる大人がいること。その積み重ねが、子ども・若者が拠点を卒業した後も、深刻な状況に追い込まれるのを防ぐと信じています。
これからも尼崎市や地域の皆さんとともに、一人の子どもを地域全体で見守る仕組みをつくっていきます。故郷・尼崎から、日本の子ども支援のあるべき姿を示していきたいと考えています。

■認定NPO法人Learning for Allについて

Learning for All は「子どもの貧困に、本質的解決を。」をミッションに掲げ、困難を抱える子どもたちへの学習支援・居場所づくりを展開しています。設立以来、延べ12,000人の子どもたちに支援を提供。地域の多様な主体と連携し、「つながり」「学びの環境」「育まれる環境」を整え、6〜18歳の子どもの生活圏に必要な支援がそろう「地域協働型子ども包括支援」モデルの構築を進めています。
詳細はこちら→ https://learningforall.or.jp/about/