栗田工業株式会社(本社:東京都中野区、社長:江尻 裕彦、以下「当社」または「クリタ」)は、製造プロセスにおける品質低下や操業トラブルの発生、水質などの変動を予兆診断するクリタ独自のサービス「Kuri-smart(TM)」に、予測や要因推定を行う従来の機能に加え、それらへ対応するために操業担当者が実際に判断・行動すべき対策や改善策を自動提案する新機能を追加しました。この新機能により、操業におけるトラブル等の予測・要因推定から対策の検討・実施までを一貫して支援することができます。
製造業では、熟練工の退職にともなう技術伝承や労働人口の減少による人員不足が課題となっており、また、その限られた人員で製品品質や生産効率を向上し、競争力を高めることが求められています。こうしたお客様の課題解決を支援するため、当社は、2024年9月に、製紙工場の紙製品製造工程向けにKuri-smart(TM)の本格展開を開始しました(*1) 。その後、製紙業界での活用を通じて培った予兆診断技術を基盤に、お客様の製造・水処理現場における課題やニーズに応じて適用範囲を拡大し、現在では鉄鋼など他の業界・分野や、排水処理等の工程にも適用が広がっています。
Kuri-smart(TM)は、クリタの水処理管理サービス「S.sensing(TM)」シリーズで取得・蓄積する水質データをはじめ、製造や水処理に関わる操業データなどの各種プロセスデータを可視化するとともに、独自の予測モデルを用いて、品質低下や操業トラブルの発生予測、将来の水質の予測、および要因の自動解析とシミュレーションを行うことで、操業現場における予防策の検討や効果の定量的な把握を支援するソリューションです。一方で、予測や解析結果を得たあと、その内容を踏まえ適切な予防策を担当者で検討し判断しなければならないことが、操業現場の負荷になっていました。
今回追加した新機能では、クリタやお客様の現場でこれまでに蓄積してきた知見を「推奨対策」として登録し、それらを判定ロジックとして解析結果と照合することで、トラブルの予防策や操業の改善策を、「何を確認し、どのような対応を取るべきか」といった具体的な推奨アクションとして自動提案します。また、対応日時や実施した対策、その実施結果をKuri-smart(TM)に記録・蓄積し、その履歴を推奨対策や判定ロジックの見直しに活用することで、継続的な操業改善を支援します。これにより、品質低下や操業トラブルの予兆検知から対策判断・実施までの時間短縮に加え、担当者ごとの判断のばらつきの低減による操業の安定化や、改善策の提案を通じた操業の効率化、省人化に貢献します。
今回の新機能については、本年10月27日(火)〜29日(木)に開催される、第69回-2026年紙パルプ技術協会 千葉幕張年次大会の講演・展示会でご紹介する予定です。
クリタグループは、デジタル技術の積極的な利活用による、ランニングコストの削減や省力化、節水やGHG排出削減、ならびに資源循環に寄与するソリューションの創出と提供を通じて、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
注)
*1: 2024年9月12日付当社ニュースリリース「製紙工程向け予兆診断サービス「Kuri-smart(TM)」の本格展開を開始」参照。


