Cafeユイット/galleryユイット(新宿区新宿3、TEL03-3354-6808)では10月18日より、中島博美さんの「雪を待つ。」写真展を開催する。
中島さんは1967年生まれの写真家で、ガーディアン・ガーデン(中央区銀座)で開催される「ひとつぼ展」に5回入選し、2001年にはグランプリを獲得。突然、アトピーになったことをきっかけに、都会から自然の多い北海道・ニセコへ移り、東京との往復生活を6年間続けた後、昨年ニセコに移住。「春、雪解けの芽吹いてからの植物の成長の早さに驚き、窓から変わりゆく景色を見て、大自然の中ある力強さを撮りたかった」と中島さんは話している。「自然の強さの中にやさしさを感じる」作品は、本の装丁や雑誌、音楽CDジャケットなど幅広く起用されている。
中島さんは、ベルリンの壁が破壊した翌年の1990年に東欧を訪れ、社会体制が変わり、新しい時代に生きようとする人々の戸惑いやさまざまな空気に触れたことが写真を撮る原点になっている。同展は、写真との関わり合いを見つめ直す作業として、旧東欧のチェコ、旧ユーゴスラビアを16年ぶりに再訪し撮影した約30点の写真を展示している。「悲しみも苦しみもくぐりぬけてきた土地に住む人々の底力に触れたことは、多くのことを教えてくれた。この両国をさらに見ていきたいと思う最初の一歩」と中島さんは話している。
開催時間は13時30分~23時。最終日は17時30分まで。入場無料。10月31日まで。