紀伊國屋サザンシアター(渋谷区千駄ヶ谷5、TEL 03-5361-3321)で3月25日、福岡伸一さんの著書「動的均衡」(木楽舎、1,600円)の出版を記念して、福岡さんと川上弘美さんのトークセッション「いのちのふるまいを記述する方法」が行われる。
同イベントは、分子生物学者の福岡さんと、生物学の教師でもあった小説家の川上さんが、生命現象の核心を解くキーワード『動的平衡』という切り口から、「いのちのふるまいを記述する方法」とは何かという設問の下語り合う。
福岡さんは1959年東京生まれ、京都大学卒。米国ロックフェラー大学およびハーバード大学医学部博士研究員、京都大学助教授を経て、青山学院大学理工学部教授。分子生物学専攻。専門分野で論文を発表する傍ら一般向け著作・翻訳も手がける。2006年、第1回科学ジャーナリスト賞受賞。著書に「プリオン説はほんとうか?」(講談社ブルーバックス講談社出版文化賞科学出版賞)、「ロハスの思考」(木楽舎・ソトコト新書)、「生物と無生物のあいだ」(講談社現代新書 2007年サントリー学芸賞)などがある。
川上さんは、1958年東京生まれ。1994年「神様」(中央公論社)でパスカル短篇文学新人賞を受賞。1996年「蛇を踏む」(文藝春秋)で芥川賞、2000年「溺レる」(文藝春秋)で伊藤整文学賞・女流文学賞、2001年「センセイの鞄」(平凡社)で谷崎潤一郎賞、2007年「真鶴」(文藝春秋)で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。最新刊は、昨年11月21日に発売した「どこから行っても遠い町」(新潮社)。
トーク修了後、サイン会も開催予定。イベント当日、会場で「動的平衡」または「どこから行っても遠い町」を購入した先着150人に整理券を配布する。
同イベント担当者は「人間の身体も、休むことなく生まれ変わる自然の一部として上手にバランスを取りながら、その生命を維持している。そのことについて福岡伸一さんと川上弘美さんが語り合う興味深いセミナー」と話す。
開演は19時~。料金は1,000円。