中国映画の巨匠・謝晋監督の死去受け、新宿で追悼上映

中国残留孤児を扱った「乳泉村の子」(1992年)。栗原小巻さんの出演もあり、日本でも大きな話題を呼んだ

中国残留孤児を扱った「乳泉村の子」(1992年)。栗原小巻さんの出演もあり、日本でも大きな話題を呼んだ

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 中国映画の巨匠、謝晋(しゃしん)監督が10月18日に死去したことを受けて、新宿K’s cinema(新宿区新宿3、TEL 03-3352-2472)では、同監督作品3本を追悼上映する。

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 同館では今月18日より、中国映画の新作と名作を一挙に上映するイベント「中国映画の全貌2008」を開催しており、「イベント期間中に追悼の意を込めて上映する。上映作品は、『芙蓉鎮』『乳泉村の子』『阿片戦争』の3本。いずれも映画館では滅多に見られない名作なので、この機会に謝晋さんの映画に賭けた情熱に触れてほしい」(同イベント担当者の田中さん)という。

 1923年、中国浙江省の上虞(シャンユー)に生まれた謝晋さんは、南京国立演劇専門学校を卒業後、映画監督としてデビュー。1957年の作品「女籃五号」で人気監督の仲間入りを果たすと、「芙蓉鎮」(1984年)、「阿片戦争」(1997年)など、社会性の強い作品で世界的な名声を獲得した。「乳泉村の子」(1992年)では中国残留孤児を扱い、日本でも大きな話題を呼んだ。

 政治や戦争に翻弄(ほんろう)される人生を人間味あふれる作風で作品化し続け、中国の黒澤明とも呼ばれた謝晋さんは、1994年に私財を投じて映画俳優養成所を設立し、人材育成にも力を入れていた。今月18日、母校の中学創立100周年式典に参加するため上虞に滞在中、宿泊先のホテルで死去した。死因は不明。84歳だった。

 期間中の上映時間は10時~。料金は、前売り券=1,200円、当日券=1,500円、5回鑑賞券=5,000円。12月19日まで。

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