新宿区の地場産業、染色業が息づく街、落合・中井で2月20日~22日の3日間、街を色とりどりの染め物でつなぐ住民主体のイベント「染の小道」が開催される。場所は西武新宿線・都営地下鉄大江戸線の「中井駅」周辺。共催は新宿区、新宿区染色協議会、中井商友会、中井商工会。
2025年「染のがっこう」での染色職人デモンストレーションの様子(写真提供=染の小道実行委員会)
今回で17回目となる同イベント。第1回は2009(平成21 )年2月。始まりは、数軒の染色工房とギャラリーなどが体験教室や展示をしたことから。運営は当初から変わらず今年も、地域内外からのボランティアが行う。目白大学、東京富士大学が協力する。
2026年の実行委員会代表で、ふじや染工房代表の中村隆敏さんは「染の小道は、職人、地域住民、商店が力を合わせて作り上げている。今年は染色産業と歩んできた歴史を守るだけでなく、次の世代へつなぐことを最も大切に運営している。代表として、地域に根ざした文化が、無理なく、確実に次へ受け継がれるよう、この場を守り、育てていきたい」と話す。「『職人の技術が今もこの街で息づいている』という事実を実感してもらう場にできたら」とも。
川の水で染め物を洗い流す作業を再現する「川のギャラリー」は、妙正寺川に架かる寺斉橋を中心に約300メートル。小学校や福祉施設などで「百人染め」として一反の白生地に手染めした反物などが川面に揺れる。
妙正寺川に架かる橋の欄干と側面の手すりは、事前にボランティアが雑巾で一本一本、拭き上げる。実行委員会副代表の笠井隆太郎さんは「手すりをつかんで反物に見入るお客さまにも失礼にならないよう、ピカピカに磨いてお迎えしたい」と意気込む。
友禅染や紅型染めなど染色の技法で手染めしたのれん100枚が店の軒先を飾る「道のギャラリー」。今年は台湾の作家グループが初めて参加する。昨年、染の小道に来場した台湾・台中市政府から直接、実行委員会に参加申し込みがあった縁から実現した。
染色ワークショップを実施する「染のがっこう」は、落合第五小学校が会場となる。「スワンベーカリー落合店」(新宿区中落合1)で行うライブイベント「音の小道」は、入場無料(パン・飲み物どの注文が必要)。日本語と英語で中井の街を紹介する「公式ガイドツアー」の予約は公式サイトで受け付ける。
中村さんは「染の小道は、見るだけのイベントではなく、参加者が地域の中に入り込んで、街の空気を共有する場。初めての人も、地元の人も、職人や住民と言葉を交わしながら歩くことで、歴史や人の暖かさに触れてもらえたら」と来街を呼びける。
「川のギャラリー」となる妙正寺川の場所やイベントの見どころなどを掲載する「染の小道2026パンフレット」は期間中、西武新宿線中井駅南口設置の案内所などで無料配布。公式サイトからもダウンロードできる。
「川のギャラリー」は9時に設置を始め、全展示完了は10時30分ごろ、撤収開始は15時30分ごろ、終了は17時ごろを予定。雨天時は一部展示。「道のギャラリー」は各店の営業時間による。「染のがっこう」は21日・22日の11時~16時。「音の小道」は22日11時~15時30分。11時~16時。「音の小道」は22日11時~15時30分。