新宿のフォトギャラリー「シリウス」(新宿区新宿1)が現在、若手写真家を対象とした支援プロジェクト「プロキオン・フォース」への応募者を募っている。運営はアイデム(同)。
2001(平成13)年に写真専用のギャラリーとしてオープンし、開館以来国内外のさまざまな作品展を行ってきた。2014(平成26)年にスタートした同プロジェクトは、39歳以下の若手写真家の可能性を広げるため、作品発表の場として同ギャラリーの写真展枠を提供するもので、1年に2回実施する。
「プロキオン」は、ギャラリー名の由来になっている「シリウス」と共に「冬の大三角形」を形作る、こいぬ座の1等星の名前。ギリシャ語で「光」「輝き」を意味する「フォース」と合わせ、若手写真家にギャラリーと一緒に「夜空に光り輝く新しい光になってもらえたら」との思いを込める。
これまで26人が審査を通過した。同社フォトギャラリー担当の望月彩子さんは「半期ごとの締め切りに一定数応募があるが、審査に通過しないと写真展を開かないので、半年間開催がない場合もある。今年は6月から7月にかけて3人の写真展を開いた」と話す。
6月末から展示したのは、自身の息子を題材に制作した南川恵利さんの「めくる」。7月には僧侶で、ライフワークとして昆虫写真を撮影する高橋直暉さんの「いのちー生かし生きるー」と、空をテーマにした山崎雄太(崎は立つ崎が正式表記)さんの写真展「空のかたち」を開いた。
募集の対象はさまざまな写真表現に挑戦する39歳(2023年3月末時点)以下の人。展示者全員が39歳以下のグループの応募も可。プロ・アマ不問。テーマは自由で、発表・未発表問わず40点以上の作品が発表可能であることが必要。応募者の中から同ギャラリー運営委員が審査を行い、表現力が豊かで写真技術に優れている個人、グループを支援する。
審査を通過した写真家は同ギャラリーで、2024年2月~3月のうちの6日間写真展を開けるほか、写真展のDM製作費を支援する。審査後と写真展告知の2回、ネットでのリリース配信も行う。審査結果は2023年4月末に通知。
応募受け付けは3月31日まで。