平和祈念展示資料館(新宿区西新宿2丁目、TEL 03-5323-8709)が現在、舞鶴引揚記念館 (京都府舞鶴市)と共同で制作した、戦後75年の節目となる映像作品「私たちが伝える記憶~シベリア抑留をたどって~」をユーチューブで公開している。
同作品は、シベリア抑留に関係する資料を展示している両館が、戦争体験の継承をテーマに企画した。作品は、同施設のユーチューブチャンネルでも公開している。
戦後、ソ連軍によってシベリアなどの地に抑留され、過酷な労働を強いられた人々の労苦について、これからの世代にいかに伝えていくかを考える映像作品となっているという。
大学の課題で戦争をテーマに選んだ一人の学生が、東京と京都・舞鶴を舞台に、自身の体験を語るシベリア抑留者、語り部となった中学生、戦争を描く漫画家たちとの出会いによって、消えゆく記憶を自分の言葉で伝える側に立ちたいと歩み始める内容。
担当の熊倉さんは「シベリア抑留者の体験を風化させることなく語り伝えていくために何ができるのか、令和の時代を生きる大学生が経験した人々との出会いを通して少しでも考えてもらえたら」と話す。
同館は当面の間、新型コロナウイルス感染拡大防止のため休館。通常の開館時間は9時30分~17時30分。月曜休館(祝日または振替休日の場合はその翌日)。入館無料。