「小説を音楽にするユニット」YOASOBIが、初ライブとなる「KEEP OUT THEATER」を2月14日、新宿・歌舞伎町の「旧 新宿TOKYU MILANOビル」跡地に建設中のビル内で開催、同夜限定でライブ配信した。
ライブで熱唱するYOASOBI ボーカルのikuraさん Photo:Kato Shumpei
YOASOBIはコンポーザーのAyaseさん、ボーカルにikuraさんから成るユニット。2019年11月に公開した最初の楽曲「夜に駆ける」が2020年12月にはストリーミング再生3億回を突破し、「Billboard Japan」総合ソングチャート「HOT100」の2020年年間1位となった。先月6日には初CD「THE BOOK」をリリース、原作小説の書籍化や映画化など、音楽以外の領域にも展開の幅を広げ活動する。
会場は、劇場や映画館、ライブホール、ホテルなどからなる高層複合施設として、東急と東急レクリエーションが事業主体となり、2019年8月から本格的に新築工事が進められているビル。当日までシークレットで進められ、ライブ中のMCタイムでikuraさんが「YOASOBIらしいところでやっています。工事現場なので、ほとんど外。寒いけど熱々な音楽を届けていきたい」と明かした。
「立ち入り禁止の劇場」の名の通り、約850席を有する劇場となる予定のまだ壁のない8階にステージを組み、18時に無観客でライブがスタートした。「あの夢をなぞって」に始まり、「ハルジオン」「たぶん」「ハルカ」「怪物」「アンコール」、そして代表曲「夜に駆ける」、ラストの「群青」まで約1時間、全8曲を披露した。チケット購入者は約4万人。
ライブの後半、ikuraさんは「毎日怯えるような日々の中で、画面を通してつながることができて本当に幸せです。明日も明後日も、音楽が鳴り続けますように」と語った。
AyaseさんもMCの中で「こたつの中で一人PCで作った曲から始まったことが、これだけ大きなことになっていく実感がしっかりあるかというと、そうでもないと思うけれど、本当に周りに恵まれて、僕は幸せものだなと日々感じています。僕らにできる精いっぱいの音楽を画面の向こうのあなたにしっかり届けられたらいいなと思う」と話した。