JR新宿駅に設置されている「駅のスタンプ」が7月8日、新たなデザインになった。JR東日本東京支社がエリア内の全78駅のスタンプを17年ぶりに一斉リニューアルしたもの。
「駅のスタンプ」は来場記念として旧国鉄時代から作られ、同社発足後も引き続き展開していた。2003(平成15)年10月、江戸開府400年記念に合わせて新たなスタンプを企画し、段階的に各駅に設置していった。担当者は「小粋で情緒あふれる江戸をテーマに、江戸時代にまつわる場所などをスタンプの絵柄に用いた」と振り返る。新宿駅のスタンプは1885(明治18)年に開業した初代新宿駅である「新宿停車場」の風景が描かれていた。
新たなスタンプは日本古来の家紋から着想し、駅名の漢字一文字を、駅やその地域の歴史、特徴などを表現したシンボルと組み合わせてデザインした。海外から来る人にも楽しめるよう駅名の英語表記も入れる。「駅の社員に調査したシンボルの希望などアイデアも合わせ、漢字との融合性を考えながらデザイナーがデザインを行った」と担当者。スタンプデザインのベースとなるフレームは六角形・丸・八角形・四つ丸輪の4種類で、色は赤・朱・緑・青・紫の5色。
新宿駅の新スタンプは、西口に建つ高層ビルと、江戸時代の新宿が発祥の地で現在、伝統の江戸東京野菜に認定されている新宿の名産品「内藤とうがらし」を組み合わせた「新」の字の絵柄。丸フレームで色は青。JR新宿駅東口と南口改札近くにある「みどりの窓口」内の2カ所に設置する。
リニューアルを記念して、山の手線全駅の新スタンプをデザインした手拭いや、新宿駅ほか7駅の新スタンプをあしらった湯飲みを販売、21日にはクリアファイル、駅のスタンプ帳の販売も開始する予定。