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新宿の映画館「武蔵野館」が来年開館100周年 活弁上映など記念企画

1964(昭和39)年元日、社員による記念撮影(武蔵野興業 所蔵写真)

1964(昭和39)年元日、社員による記念撮影(武蔵野興業 所蔵写真)

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 武蔵野興業が運営する映画館「武蔵野館」(新宿区新宿3)が2020年6月、開館100周年を迎える。同館では感謝の気持ちを込め、「今までの100年、これからの100年」と題した100周年記念企画を6月8日から1年間かけて展開する。

1947(昭和22)年、アメリカ映画「ブーム・タウン」が公開された時の様子(武蔵野興業 所蔵写真)

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 同社社長の河野義勝さんは100周年に当たってのあいさつの中で「開館したのは1920(大正9)年6月。新宿の有志が集まって、街の発展開発を祈念して立ち上げたと聞いている」と話す。1928(昭和3)年に現在の場所へ移転、近代的な洋画専門館として発足した。

 企画担当者は「100年の歴史の中で、社会における映画の役割も、映画における映画館の役割も大きく変わってきた。これからの100年間において、映画、映画館はどのように変わっていくのか、今までの100年を振り返りつつ、これからの100年を考えるきっかけになれば」と話す。

 懐かしの作品や劇場で見られなかった作品など、毎月記念上映を予定するほか、記念のオリジナルグッズ販売や、100周年をより楽しむための「記念パスポート」なども企画する。

 6月は「語り継がれる名作バトン」と題した上映を、武蔵野館(8日から14日まで)とシネマカリテ(15日から21日まで)で行う。同館にはかつて徳川夢声、山野一郎ら日本を代表する活動弁士が所属したこともあり、記念上映では現代で活躍中の活動弁士、澤登翠さん、坂本頼光さんを招き、語りと生演奏で楽しむ活弁上映会も行う。8日、「ローレル&ハーディのキルトとズボン」と共に上映する「カリガリ博士」では後半、徳川夢声の語りを、録音をもとに再生し、澤登さんとの共演を実現する。

 そのほかの上映作品は9日「十誡」(活弁上映)、10日・11日「モダン・タイムス」(35ミリフィルム上映)、12日「肉体と悪魔」(活弁上映)、13日・14日「戦場にかける橋」(ブルーレイ上映)など。8日の上映終了後には周防正行監督、澤登さんをゲストにトークイベントも予定する。

 料金は、旧作上映=1,000円、活弁作品=2,000円(「カリガリ博士」は2,500円)。

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