歌舞伎町のシャンソン酒場「ペイトンプレイス」(新宿区歌舞伎町2)オーナーで、シャンソン歌手としても活躍中の若林ケンさんが6月27日、ソニー・ミュージックダイレクト(千代田区)から、メジャーデビューアルバム「花束~Bouquet de chanson~」をリリースした。
若林さんは、1974年に歌舞伎町でシャンソン酒場「ペイトンプレイス」を開店。店に集まる客を前に歌い続ける一方、世界で活躍するフラメンコダンサーの長嶺ヤス子さんと舞台で共演したり、劇作家つかこうへいさんの舞台に15年間出演するなど、個性的な活動を行ってきた。還暦(60歳)を機にインディーズレーベルからシャンソン歌手としてプロデビューすると、中高年を中心に熱狂的な支持を集め、全国各地で行ったソロリサイタルでは1万人を超える観客動員を記録。涙を流しながら声援を送るファンの様子が、各マスコミでも話題になった。
62歳にしてメジャーデビューとなる今作は、阿久悠さんと都志見隆さんが書き下ろした初のオリジナル曲「嘆きの天使」を収録。これまで歌い続けてきたシャンソンの定番曲に加え、さだまさしさんの「償い」、小椋桂さんの「泣かせて」といった歌謡曲を、若林さん流のシャンソンとしてカバーするなど、新たな試みにも挑戦している。
ソニー・ミュージックダイレクトの制作担当者は「若林さんはさまざまな人間ドラマを歌い上げる希有なアーティスト。本物志向を求めるエルダー層(団塊の世代を含んだ50代以上の生活者)から圧倒的な支持を得ている。彼の持つ独特の個性と説得力のある歌声をより全国に発信していきたい」と話している。