還暦でシャンソン歌手デビューの若林ケンさんの評伝本

還暦でシャンソン歌手デビューを果たした「ペイトンプレイス」オーナー・若林さんの評伝本発売

還暦でシャンソン歌手デビューを果たした「ペイトンプレイス」オーナー・若林さんの評伝本発売

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 歌舞伎町の老舗シャンソン酒場「ペイトンプレイス」(新宿区歌舞伎町2)オーナーで、還暦でシャンソン歌手デビューを果たし、現在コンサート活動などを展開している若林ケンさんの人生を描いた「魂のシャンソン歌手 若林ケン 嘆きの天使」が5月24日、KKロングセラーズ(新宿区高田馬場2)から発売された。

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 若林ケンさんは2005年、還暦を機にシャンソン歌手としてCDデビュー。情感あふれるステージに、同世代の女性ファンなどでコンサートの会場は満席になるなど人気を博し、「銀座テアトル劇場」でのレギュラー公演をはじめ、精力的にシャンソン歌手として活躍している。

 同書では栃木県の赤線の地で幼少を過ごし、芸事と道楽が好きな父と一家を支えた強き母のもとに育った後に上京、幸福と不幸を数々経験してきたその人生が描かれた。33年前の当時は歌舞伎町で畑の真ん中に建っていたというビルで店を構え、「ジャズ喫茶」「カラオケ喫茶」「シャンソン酒場」へと変遷していく様子を、時代とともに触れたくだりも。同書の著者は新聞記者の吉岡逸夫さん。これまで数々の著作も発表しており、代表作には「漂泊のルワンダ」(開高健賞奨励賞)がある。フリーカメラマンの吉岡詠美子さんが手がけた写真や若林さん自身による詩とともに、生まれ故郷、日常、コンサートなどからシャンソン歌手・若林ケンさんの全体像を捉えるものになっている。

 6月には、阿久悠氏が作詞した「嘆きの天使」がソニーミュージックから発売され、歌謡曲というジャンルで今度はメジャーデビューを果たすという若林ケンさん。著者の吉岡さんは「還暦に歌手デビューしたのは、父親から受け継いだその才能を、ケンさんが徐々に受け入れられるようになったからではないか」と話し、「父親のトラウマから脱するにつれ、ケンさんの歌声はニヒリズムを超えて、自分自身から発する歌手へとまた進化していくのでは」と期待を寄せている。

 定価は2,000円で、2曲入りCDが付く。

若林ケン公式サイト シャンソンシアター ペイトンプレイス

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