紀伊國屋書店新宿本店(新宿区新宿3、TEL 03-3354-0131)1階に8月26日、タブレットを使って電子書籍が体験できるコーナーが新設された。
「Optimus Pad」と「iPad」が埋め込まれた体験台(関連画像)
紀伊國屋書店(目黒区)は昨年12月、PC向けの電子書籍サービス「BookWebPlus」の配信をスタート。5月20日からはAndroid OS搭載のスマートフォンとタブレット端末向けに、6月1日からはiPhone/iPad向けに、ストア・アプリ「紀伊國屋書店Kinoppy(キノッピー)」の無料配布を始めた。これにより両社の端末からも、電子書籍に加えプリント版の本の検索、注文が可能となった。
さらなる施策として同コーナーを新設。スマートフォンやタブレットを持たない来客に、作品の試し読みなど、実際に端末に触って「キノッピー」を体験してもらうのが狙い。「電子書籍を販売するサービスを立ち上げたが、まだまだリアル店舗のニーズの方が高い。それでも情報発信していくべきと考え当コーナーを設けた」と同社電子書籍営業部の新田部長。現在8000タイトルの扱いがあるが、「後発なのでタイトル数が少ない分、機能やサービスで差別化を図っていきたい」と話す。
「新刊のタイミングで、電子版と紙の本が同時発売されるタイトルも増えてきたが、価格を並べて表記しているので電子版の割安感を実感していただくことができる。紙の本が品切れや絶版の表示になっていても、電子版ならすぐに購入することもできる」と新田さん。端末を買い換えた場合などでも、「会員IDで購入した電子書籍は、PC、スマートフォン、タブレットのいずれにも再ダウンロード可能」と話す。
同コーナーでは、電子書籍のベストセラーを紙の書籍を陳列して紹介し、一目で注目タイトルが分かる工夫を凝らす。ソフトバンク、NTTの「Wi-Fiスポット」を設置し、スマートフォンやタブレット利用者に快適なネット環境を提供。同コーナーでWi-Fi環境を利用したイベントやサービスも計画中という。「今後は、紀伊國屋書店にお越しいただいたら、『電子書籍、紙の書籍のどちらでも購入できる』システムを構築していきたい」とも。
営業時間は10時~21時。