コピーライターの糸井重里さんが運営する「ほぼ日刊イトイ新聞（ほぼ日）」（港区）は10月27日、新宿紀伊國屋ホール（新宿区新宿3、TEL 03-3354-0141）で、思想家・吉本隆明さんが自宅居間から生中継する映像を通じて講演を行うイベント「芸術言語論　その2」を開催する。

　同イベントは、昨年7月19日に行われた吉本さんの講演「芸術言語論－沈黙から芸術まで－」の続きとして行われるもの。同講演は休憩時間なしの3時間半に及ぶ内容だったが、吉本さんが半世紀をかけて考えてきたことを語り尽くすのは難しく、次の機会を設けるという約束をして終演した。「ほぼ日」では、吉本さんの体調も考えると大勢の前で長時間話をするのは簡単なことではないと判断し、今回のイベントでは吉本さんの自宅と会場をつなぎ、映像を通して話を聞くというスタイルを取ることになった。

　映像配信にはXVDシステム（多量の画像データを圧縮し、インターネットをはじめとする既存のインフラを使って配信する映像伝送システム）を使用し、吉本さんの話を、「映像の質を落とさずリアルタイムで視聴できるように工夫した」（同イベント担当者）という。

　イベントでは、吉本さんが芸術の価値や本質、格闘をテーマに語り、その後、自宅居間で糸井さんと対話を行う予定。会場側の司会は、共同通信社文化部長の細田正和さんが務める。

　開催時間は19時～21時。料金は1,000円（全席指定）。