新宿GUCCI(新宿区新宿3)の3階イベントスペースで4月23日から、現代美術家・スプツニ子!さんによる『Tranceflora - エイミの光るシルク』展が開催される。
“理系女子アーティスト”という独自の立ち位置で、ポップでユーモラスな作品を世界に発信するスプツニ子!さん。最先端の映像や技術を使ったアートワークを得意とし、テクノロジーとジェンダーをテーマに扱った作品が特徴。女性の生理を疑似体験するマシン「生理マシーン、タカシの場合」や、ヒールの先端から菜の花の種が地中に植えられ花が咲く「菜の花ヒール」などで話題となった。現在は、マサチューセッツ工科大学メディアラボで助教授を務めている。
同展のテーマは、GUCCIのアイコンモチーフのひとつである「フローラ」。スプツニ子!さんと農業生物資源研究所(生物研)が共同で立ち上げたプロジェクト『Tranceflora(トランスフローラ)』の作品を展示する。2008年に生物研が開発した「遺伝子組み換えカイコ」を使った「光るシルク」や、現在も開発構想中の「バラの香りのするシルク」「恋に落ちる(かもしれない)シルク」を扱ったファッション/ショートフィルム/写真のインスタレーションなど、最新バイオテクノロジーで表現した作品を見ることができる。
また、会場全体をブラックライトで照らしているのも演出の見どころ。視覚/聴覚/嗅覚を通じ、未来の「フローラ」の可能性を体感できる空間になっている。「変容していく自然やその新しい美しさを私たちはどう受け止めていくのか?」「その変化は私たちの感性やファッション、芸術や文化をどう変えていくのか?」という問いを、GUCCIのアイコンを通して訴えかける。
開催は5月17日まで。入場料は無料。営業時間は11時~20時。会期中は無休。