ギャラリー新宿座(東京都新宿区新宿4 TEL: 03-3356-8668)において、作家・川村元紀による個展「ルシオラの居る」が1月25日より開催されている。同展では「芸術作品の成立条件について問い直すような作品」をテーマに「作品か、作品じゃないのか」という境目に注目している。
川村元紀さんは1984年生まれ、静岡県出身の作家。金沢美術工芸大学で油画を専攻し、2013年には大阪や東京で二人展『ハルトシュラ mental sketch modified-Jimin Chun /川村元紀展-』や『北加賀屋クロッシング2013 MOBILIS IN MOBILI-交錯する現在-』を開催。2012年からは「マンスリー自宅展」として毎月自宅で展示会を開催している。
川村さんは「ある『もの・こと』が芸術作品になる、というのはどういう事なんだろうか、あるいは僕らがある『もの・こと』を芸術として見るというのはどういう事だろうか。もっと詳細に言えば、芸術作品とそうでないものの境目はどのように決められ、また芸術として僕らが何かを見る時、僕らはそこに何を期待しているんだろうか、ということを追求したかった」と開催の意図を語った。
「芸術が求められた時、芸術になりきれなかったものは一体どこに行くのだろう。顧みられることなく消えていくのだろうか。求められている芸術とは一体どういったものなのか。僕は作品の成立条件や価値基準を問い直し、作品にならない作品、価値のない価値について危ういバランスで考えていきたいと思っている。それが逆に、見るものが期待していた何か、芸術があるべきだと思われている形、というものを照射してくれるはずだ」とも。
入場は無料。
会期は2月2日(日)まで。
開催時間は12:00~20:00
日曜日のみ12:00~17:00の開催