新宿ネイキッドロフト(新宿区百人町1、TEL 03-3205-1556)で11月16日、映画「もらとりあむタマ子」の公開を記念したトークイベント「タマ子の魅力を語る!」が開催された。
登壇者には山下敦弘監督、脚本を担当した向井康介さん、「前田敦子はキリストを超えた」(筑摩書房刊)の著者で批評家の濱野智史さん。MCは映画評論家の森直人さんが努めた。
本作品をマスコミ試写会で見たという濱野さんは「小ネタがたくさんあって全部がめちゃくちゃ面白い。しかも、あっちゃんが演じるタマ子でないと描けないようなネタばかり。いまは公開前なのであまり話せないので『あー!早く言いたい!!』という感じ」と興奮気味に感想を語った。また「試写会ってそんなに笑いとか起きないし、和やかな空気になる場所じゃないのにこの作品には笑いが起きていた。山下監督と向井さんの『笑いながら作った』というお話のとおりの雰囲気が伝わってくる。映画館でそんな気持ちになれることはあまりないので、そういう意味でもとても良い作品」とも。
山下監督は同作について「スマホやネットではなく、まんがとテレビとお菓子で時間を潰すタマ子のどこか懐かしい感じのキャラクターは、自分の中のノスタルジックなものが出ているのだと思う。この作品は『前田敦子』という本人の魅力を活かして作らせてもらったから、この作品が前田さんの取り扱い説明書のような作品になれば良いなと思っている。それで、これを観た他の監督とたくさん仕事をして、また新しい一面を見れるのが楽しみ」と語った。
また、MCの森さんは主演の前田さんを「佇まいだけで語れる強度がある女優」と評し、「そういう意味でもとても山下監督の作品向き」と女優として期待を寄せる。
同作の公開は11月23日。新宿武蔵野館などで上映予定。