新宿・ビームスジャパン(新宿区新宿3)6階のBギャラリー(TEL 03-5368-7309)で現在、イラストレーターのキン・シオタニさんの個展「キン・シオタニの世界」が開催されている。同ギャラリー8回目となる個展で、これまでキンさんが制作してきた中で最も大きい作品を展示している。
キンさんは、特徴的な画風と一行詩のような題名のポストカードで若者を中心に注目を集め、アートに敏感な人々の強い支持を得ている。現在はテレビ、映画、雑誌、広告、携帯待ち受け画面、CDジャケットやブックカバー、高校教科書の表紙など、多くのメディアにイラストや文章を提供。また絵を描く速さを生かしたパフォーマンス「ドローイングシアター」が話題を呼び、国内外でのイベントに出演している。「沖縄の海を北海道に捨てに行く男」などの著書のほか、TVK(テレビ神奈川)では冠番組「キンシオ」がオンエア中。
今回の個展では、50号のキャンバスを3枚つなげた作品一点のみを展示。そのほか、雑誌や携帯待ち受け画面、パフォーマンスライブなどで描いた原画やペイントしたモッズコート(26万2,500円)、ストラップ(682円)、ポストカード(157円)なども販売する。
同ギャラリー担当者によると、これまでのキンさんの個展はギャラリー全体を使って、天井や壁などにたくさんの作品を展示していたが、今回は展示は一点のみで、これまでの作品の中で一番大きく、また制作期間も一番かかっているという。「作品の中にはキンさんの世界が沢山散りばめてあり、今までの集大成となるたった一点の大きな絵を新宿に見に来てもらう、という事に大切な意味がある」という。
展示作品についてキンさんは「これまでのキャリアのすべてを詰め込んだ大きなひとつの絵を見るために、あなたの街から新宿へ行こう。そしてその絵の中に僕らしさをいくつ見つけることができるか、それはあなたの想像力と観察力にかかっている」というメッセージを発表している。
「実際に足を運んで見にきてほしい」と同ギャラリー担当者。キンさん自身のブログでも「この一つの作品だけを見に会場に来てほしいので、個展が終わるまで絵の全貌は見せないつもり」と記し、遠くから撮影した写真や一部のみを掲載するにとどめている。ギャラリーのホームページでも作品の詳細には触れていない。
開催時間は11時~20時30分。入場無料。1月24日まで。