小林武史さんがプロデュースを手掛ける商業施設「代々木VILLAGE by kurkku」(渋谷区代々木1、TEL 03-5302-2073)が11月18日、オープンする。
小林さんが代表を務める「クルック」(渋谷区)が「代々木ゼミナール」(同)から8年間の期限で借り受けた同プロジェクト。「代ゼミタワー」完成に伴う周辺校舎の統廃合によって生まれた、代々木ゼミナール本部校の旧校舎跡地に建設された。代々木駅から徒歩1分ほどの場所に立地し、敷地面積は634坪。建物は地上2階建てで、延べ床面積は276坪。
ミュージシャンの大沢伸一さんもプロデューサーに名を連ね、施設全体の基本設計のほか音響設備にこだわった「BAR」を監修。インテリアデザインは、ユニクロ海外旗艦店やNIKE原宿店などをプロデュースした、インテリアデザイナーの片山正通さんが担当。敷地の半分近く約300坪を占める庭は花・植物生産卸業「花宇」5代目、西畠清順さん、メーンレストランとなるイタリアン「code kurkku(コードクルック)」は、京都のイタリアンレストラン「イル・ギオットーネ」オーナーシェフの笹島保弘さんが、それぞれ手掛ける。
エントランスのゲートを抜けた場所にあるのは、白い貨物用のコンテナが連なる「コンテナゾーン」。ここには、自家製酵母のベーカリー「pour・kur」、スープやフレッシュジュースなどを提供する「kurkku lab」、居酒屋「蛸よよぎ」、洋書を中心に扱う書店「POST」、コーヒースタンド「Roots&Beat coffee」、ギャラリースペース「blind gallery」、旅行代理店「Love&Peace Travel by H.I.S」、アパレルショップ「One mile wear by URBAN RESEARCH」、緑と遊べる自由な空間「そら植物園」の9店舗が入る。
敷地の奥はメーン施設の「ヴィレッジゾーン」。オーガニックイタリアンレストラン「code kurkku」と、小林さんと大沢さんが選んだ「名曲・名盤」を、こだわりのサウンドシステムで響かせる「BAR」がある。レストランは2階の半個室も含めて95席、バーはカウンターを含め45席。12月下旬には、整体とリラクゼーションのスペース「body kurkku」のオープンも予定している。
細長い敷地の周囲はビルに囲まれているが、建物は低層に抑え緑を多く配置。30カ国約100種類の個性豊かな草花を植え、それぞれが生息する国名やその草花のもつエピソードを添えている。
「キーワードはサステナブル(持続可能性)。東京や日本のこれからの変化のヒントになるような持続の仕方を作れたらいい。面白くて魅力があり、わくわくできるものをちゃんと追求していく、そんな面白さがあってのサステナブルを求めていきたい」と小林さん。OORONG-SHA/ap bank(港区)企画開発担当の金山淳吾さんは「東京のど真ん中にいることを忘れてしまいそうな緑あふれる空間。日常を忘れて、気楽に立ち寄れる『居場所』になるのでは」と話す。
18日のオープンは11時を予定。営業時間は店舗により異なる。