新宿の老舗ジャズライブハウス「DUG」オーナー、中平穂積さん引退

1月7日、中平さんはジャズアーティストや常連客と共に新年会を開催。写真は同日、「DUG」ゆかりのジャズアーティストによる生演奏の様子。

1月7日、中平さんはジャズアーティストや常連客と共に新年会を開催。写真は同日、「DUG」ゆかりのジャズアーティストによる生演奏の様子。

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 新宿の老舗ジャズライブハウス「DUG」は、アドホックビル隣のビルの地下1階で営業中の「new DUG」(新宿区新宿3-15-12、TEL 03-3354-7776)を「DUG」として1店舗に集約するとともに、オーナーの中平穂積さんが経営の一線から退いた。

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 中平穂積さんは、日大芸術学部写真学科卒業後、25歳で新宿の高級食料品店「二幸」(現スタジオアルタ)の裏でジャズ喫茶「DIG」をオープンしてから、半世紀近くに渡って日本のジャズシーンを支えてきた。その後、「DUG」「new DUG」を開店。ケイコ・リーさん、グレース・マーヤーさんなどを輩出したほか、数々の海外や国内のジャズミュージシャンがライブやレコーディングに足を運んだ場所でもあることでも知られる。

 日本におけるジャズ写真家の第一人者でもある中平さんは、「スイングジャーナル」などの専門誌で作品を発表するほか、26歳のときには日本で初めてジャズアーティストの写真展(伊勢丹新宿店)を開催している。代表作は、ジョン・コルトレーン、マイルス・デイビス、アート・ブレイキーといった大御所ジャズメンのライブやプライベートに密着して撮影した写真集「JAZZ GIANTS 1961-2002」。

 中平さんは現在70歳。古希を機に長男の中平塁さんに「DUG」をバトンタッチした。今後は「撮りためた写真を整理したい」としながら、「サブカルチャーの発信はいつの時代も若い人」と、ジャズの伝道師役を中平塁さんと八藤薫さんに託すことにした。

 「DUG」跡地には1月8日、「who’s who」がオープン。同店は、オーナーの八藤薫さんが歌舞伎町の区役所通り沿いで営んできた店で、20周年を機に移転したもの。看板は変えたが、店舗の内装は変えずにそのまま受け継ぐ。中平さんから評判の高いコーヒーの味も継承。ジャズライブのブッキングもバトンを渡され、週2日(日曜と月曜)のペースで行うという。

 栄養士でもある八藤さんは、チーフを務める料理研究家の上田菊美さんとのコラボレーションで、家庭的なフードメニューも提供。「和風の手羽先揚げ」「肉豆腐」「出し巻き玉子」「茶碗蒸し」など、常時20種類(800~1,000円)を用意する。酒類は、ドラフトビール(700円)、グラスワイン(700円)、ウイスキー(800円)、カクテル(900円)、日本酒、焼酎など。

 営業時間は、平日=18時~翌2時。土曜・日曜・祝日=11時~17時、18時~24時。ライブチャージは4,200円前後(演目による)。

DUGwho's who

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