転職サービス「doda」などを提供するパーソルキャリア株式会社が運営する調査機関『Job総研』は、450人の社会人男女を対象に「2026年 少子化に関する意識調査」を実施しました。本調査では、理想と現実の子どもの人数とギャップ、その障壁となる要因、少子化問題への当事者意識、改善に必要だと思う施策など、はたらく人の少子化に対する意識を明らかにしています。

【子育てと経済不安】
厚生労働省が公表した2025年の人口動態統計では、出生数・出生率が過去最低となりました。Job総研が過去に実施した調査(※1)では、約7割が子どもを望む一方で約9割が子育てに経済的不安を抱え、少子化対策には「現役世代の賃上げ」や「景気回復」が必要という声が多いことがわかっており、家計や将来設計への不安は依然として大きな課題となっています。このような環境下ではたらく社会人は、理想とする子どもの人数と現実との間にどのようなギャップを感じ、少子化問題についてどのような意識を持っているのでしょうか。
Job総研では450人の社会人男女を対象に、理想と現実の子どもの人数とギャップ、その障壁となる要因、少子化問題への当事者意識、改善に必要だと思う施策など、はたらく人の少子化に対する意識を明らかにした「2026年 少子化に関する意識調査」を実施しました。
【調査概要】
調査対象者:現在就業中のJobQ Town(ジョブキュータウン)登録者
調査条件 :全国/男女/20~50代
調査期間 :2026年7月22日~7月27日
有効回答数:450人
調査方法 :インターネット調査
【TOPICS】
・理想とする子どもの人数は「2 人」が 44.7%で最多 実際は「1 人」が 35.3%で最多
・全体の78.9%が理想とする子の数の実現は「難しい」 理由は「物価が今後も上がると思う」
・全体の71.2%が子の数を決める上で重視するのは価値観より「経済面」 具体的には「経済・生活費」
・全体の69.8%が少子化問題を「自分ごとに感じる」 理由は「日本経済へ影響するから」が最多
・全体の78.7%が日本の少子化は今後「改善しないと思う」 理由は「未婚化・晩婚化が進んでいるから」
【理想と現実の子どもの人数】
回答者全体の450人に、理想とする子どもの人数を聞くと、「2人」が44.7%で最多となり、次いで「1人」が18.7%、「3人」が17.3%、「0人」が15.3%となりました。一方で、現在の収入や物価、仕事などを踏まえて実際に育てられると思う子どもの人数を聞くと、「1人」が35.3%で最多となり、次いで「2人」が32.2%、「0人」が20.2%となりました。理想では「2人」を挙げる人が最多であるのに対し、現実では「1人」や「0人」と答えた人が多く、理想と現実に乖離がある実態が浮き彫りとなりました。

【理想実現の難しさと障壁】
回答者全体の450人に、理想とする子どもの人数の実現は難しいかを聞くと、「難しい派」が78.9%となり、内訳は「とても難しい」が26.9%、「難しい」が21.6%、「どちらかといえば難しい」が30.4%でした。実現が難しいと回答した355人にその理由を聞くと、「物価が今後も上がると思うから」が69.0%で最多となり、次いで「教育費が高いから」が59.7%、「将来の収入への不安」が54.1%となりました。

【子の数を決める際の優先事項】
回答者全体の450人に、子の人数を決める際に「経済面」と「価値観」のどちらを優先するかを聞くと、「経済面派」が71.2%で過半数を占め、内訳は「断然経済面」が24.7%、「経済面」が20.7%、「どちらかといえば経済面」が25.8%、でした。また、子の人数を決める上で重視することを聞くと、「経済・生活費」が74.7%で最多となり、次いで「パートナーとの価値観」が52.4%、「子育て環境」が40.9%となりました。

【少子化問題の当事者意識】
回答者全体の450人に、少子化問題を自分ごとに感じるかを聞くと、「感じる派」が69.8%で過半数を占め、内訳は「とても自分ごとに感じる」が18.2%、「自分ごとに感じる」が24.9%、「どちらかといえば自分ごとに感じる」が26.7%でした。自分ごとに感じると回答した314人にその理由を聞くと、「日本経済へ影響するから」が56.1%で最多となり、次いで「子どもの将来への影響があるから」が47.8%、「日本の将来への不安があるから」が40.4%となりました。

【少子化改善の見通し】
回答者全体の450人に、日本の少子化は今後改善すると思うかを聞くと、「改善しないと思う派」が78.7%と過半数を占め、内訳は「絶対改善しないと思う」が23.6%、「改善しないと思う」が34.9%、「どちらかといえば改善しないと思う」が20.2%でした。改善しないと回答した354人にその理由を聞くと、「未婚化・晩婚化が進んでいるから」が55.4%で最多となり、次いで「物価上昇が続くと思うから」が54.0%、「賃金上昇が追いつかないと思うから」が52.8%となりました。

【子育て環境と必要とされる対策】
回答者全体の450人に、少子化改善に必要だと思うものを聞くと、「賃金の上昇」が65.8%で最多となり、次いで「物価の安定」と「保育・子育て支援の充実」が同率で50.0%となりました。また、現在の日本は子どもを育てやすい環境だと思うかを聞くと、「そう思わない派」が68.7%で過半数を占め、内訳は「全くそう思わない」が25.1%、「そう思わない」が27.6%、「どちらかといえばそう思わない」が16.0%でした。

【回答者自由記述コメント】
少子化を身近に感じている・子育てをする時間や経済力に関する趣旨のコメントが集まりました。
・子育てをしながらはたらく上司を見ていると、真似できないはたらき方だなといつも感じる
・「子どもは欲しいが、経済面や仕事との両立が不安で迷っている」と話す友だちや同期が多い
・いくら異性の出会いがあり結婚が出来ても、夫婦間で経済的に豊かでないと子どもを持てない
・出産も無料ではなく、産まれる前までの健診でお金がかかる。その段階で夫婦の経済力が必要だった
・2人欲しいと考えているが、学費や生活費を考えると、1人が精一杯なのかな、と悲しくなる
【調査まとめ】
Job総研が実施した「2026年 少子化に関する意識調査」では多くの社会人が、理想とする子どもの人数と、現在の環境で実際に育てられると考える人数との間にギャップを感じている実態が明らかになりました。理想の実現は難しいと考える人が約8割を占め、その背景には物価上昇や教育費、将来の収入への不安が挙がるなど、「子どもを持ちたい」という意思よりも「育て続けられるか」という不安も多くうかがえます。
また、子どもの人数を決める際には価値観よりも経済面を重視する人が約7割を占め、重視する要素では生活費や収入が多く挙がりました。少子化は価値観の変化だけでなく、子育ての基盤となる経済的な不安感が意思決定に大きく影響していることが示されたと言えます。特に近年は賃上げの動きが広がる一方で、実質賃金は物価上昇に追いついていない状況が続いており、給与額そのものよりも「生活水準を維持できるか」という実感が、家族形成にも影響を及ぼしていると考えられます。
さらに、約7割が少子化を自分ごととして捉え、日本経済や将来世代への影響を懸念しており、今後改善するとは思わない人は約8割に上りました。必要な対策も「賃金の上昇」「物価の安定」「保育・子育て支援」が上位となっており、社会人は少子化を個人の選択の問題ではなく、経済・雇用・社会保障が複合的に絡む構造的な課題として認識していることがうかがえます。
労働市場では人材不足を背景に企業の採用競争が続いていますが、少子化は将来的な労働力人口の減少にも直結するテーマです。そのため企業には、短期的な採用活動だけでなく、賃金水準の改善や柔軟なはたらき方、育児と仕事を両立しやすい制度整備など、ライフイベントを見据えた雇用環境づくりがこれまで以上に求められるでしょう。今回の結果は、少子化への危機感そのものよりも、「子どもを持ちたい気持ちはあっても、安心して決断できる環境が整っていない」という、はたらく人のリアルな本音が表れた調査結果となりました。
「明日の常識を、ココから。」をコンセプトとする『Job総研』では、世の中で当たり前とされている事を疑い、はたらき方に関連する様々な調査を実施してまいります。そしてリアルで透明度の高い情報を発信することで、個が活躍する社会の実現に向けて貢献してまいります。

パーソルキャリア株式会社 Job総研 PR担当
高木 理子(たかぎ りこ)
2020年からのインターンを経て2022年に新卒入社。コンテンツマーケティンググループ所属後、2023年に広報へ異動し"はたらく社会人"を中心に様々な観点から意識や行動などについて調査研究を実施するJob総研にて調査研究を担当。Job総研を通して「社会とつながる」を個人のビジョンに掲げ、市場の現状と未来を分析し、社会へ発信することではたらく社会人や就活生の選択機会に貢献する事を目的として活動している。
■(※1) Job総研「2023年 少子化に関する意識調査」(2023年11月公開)
https://jobsoken.jp/info/20231113/
■(※1) Job総研「2024年 日本経済の意識調査~少子化編~」(2024年10月公開)
https://jobsoken.jp/info/20241007/
■Job総研について< https://job-q.me/categories/job-souken >
『Job総研』は今後もキャリアやはたらくに関する調査を続けるだけでなく、調査で拾いきれない「社会・企業・個人」3つの観点からの声を収集することで、これまで以上に確立した取組を行ってまいります。その手段として、アンケート調査によって明らかにした事実をもとに、はたらく現場でのリアルな疑問を収集し、それに対する個人の回答も収集します。そして世の中で当たり前とされている事を疑い、明日の常識をココから見つけられるコンテンツとしての情報発信をしてまいります。
■JobQ Townについて< https://job-q.me/ >
「あなたが知りたい”はたらく”は誰かが知っている」をコンセプトに運営するJobQ Townの累計登録者数は40万人を超え、キャリアや転職に関する情報交換と相談ができるサービスです。具体的な企業名を検索して、現役社員や元社員による口コミだけではなく、仕事全般に関する悩みや就職・転職への不安など漠然とした内容も含まれ、匿名によるユーザ同士でコミュニケーションを取りながら、より良い選択をつくる場になっています。
■JobQ Town”給与・賃金”に関するQ&A
https://job-q.me/categories/corporate/salary
■パーソルキャリア株式会社について<https://www.persol-career.co.jp/>
パーソルキャリア株式会社は、-「人々に『はたらく』を自分のものにする力を」-をミッションに掲げ、転職サービス「doda」、ハイクラス転職サービス「dodaX」、プロフェッショナル人材の総合活用支援サービス「HiPro」などを通じて、個人のキャリア形成と企業の人材活用を支援しています。私たちは、個人と企業の継続的な意思決定を支えるパートナーとして、個人には納得できるキャリア選択を、企業には最適な人材獲得・活用を支援し、それぞれの成長に貢献していきます。
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