コニカミノルタプラザ(新宿区新宿3、TEL 03-3225-5001)で、北京の街並みを撮り続けてきた写真家・柴田のりよしさんの写真展「五輪前 北京」が開催されている。
同展のテーマは「光と影」。オリンピック開幕が直前に迫った北京を2000年から撮り続けている柴田さんは、ここ数年に渡るオリンピック開催のための開発で、街が持っていた独特のたたずまいが随分失われてしまったという。開発の光の中で、失地農民・公害被害者・宗教迫害者などさまざまな困難に苦しんでいる人たちが全国から集まる「直訴村」(北京南駅周辺)の風景に、柴田さんは「影の部分は相変わらずで、この巨大な国がどこへ向かうのか不安を感じずにはいられない」と話す。
展示内容は、都市開発に従事する建設労働者、陳情をするために直訴村に滞在する地方出身者、流行を追う若い女性など、北京の風景がオリンピック開発によってどう影響を受けてきたかを表現する作品を中心に約80点を展示する。
柴田さんは慶応義塾大学卒業後、共同通信のカメラマンとして報道写真撮影に従事。1995年にフリーカメラマンとして独立後、チベット・中国を中心にドキュメンタリー作品を撮り続けている。
開催時間は10時30分~19時(最終日のみ15時まで)。8月1日まで。