2018(平成30)年4月に、設備老朽化のため閉店した新宿の老舗インド料理店「カリーと紅茶の店 新宿ボンベイ」が、「タンドールとインドカリー 新宿ボンベイ」(渋谷区代々木1、TEL 03-5304-8723)として復活、新宿駅からもほど近い代々木に6月28日、グランドオープンする。運営は「塚田農場」など外食店を手掛けるエー・カンパニーの子会社リアルテイストで、同社が運営する「串亭」の跡。
外観、内観には旧店舗時代の装飾品も生かしながら、当時の雰囲気が感じられるようなデザインに
1973(昭和48)年、新宿サブナードに1号店をオープンしたのが始まり。創業者がインド旅行に出掛けた際、インドの魅力やカレー文化に興味を持ち、当時ボンベイ大使館で料理長を勤めていた人物を引き抜き、インド人の料理人らによってレシピを完成させた。2号店となる新宿西口ほか、一時は原宿、目黒、秋葉原など最大6店舗を展開していた。
店長の吉岡淳一さんは「45年という長い歴史に幕を閉じた後、非常に多くのファンから復活を望む声を頂いた。ファンの方を大切にしたいという思いから、物件もなるべく同じエリアで探し、伝統を受け継いでいけたらと考えていた」と話す。
旧店舗で働いていたインド人シェフを含むスタッフが再集結。昼はこれまで人気だった鶏肉を柔らかく煮込んだ「ボンベイ・チキンカリー」や、骨なしタンドリーチキンを使った「バターチキン」、店内のタンドール窯で焼く自家製のナンなどをセットにしたメニューなどを提供する。インドのスパイス商、調合師で「東京スパイス番長」のメンバーとしても活動するシャンカール・ノグチさんが監修した「ボンベイ・ラムカリー」など、新たなメニューも用意する。
夜は、タンドール料理やインディアンタパスと自然派ワインなどのドリンクを提供する新たな試みも。広報を担当するスタッフは「元々はポットで入れた紅茶やカレーで、ゆっくりと時間を過ごせるような店だった。伝統の味を引き継ぎながらも、今の時代に合わせバージョンアップできたらと思った」と話す。
吉岡さんも「最近人気の自然派ワインはスパイスとも相性が良い。プレオープン中はファンだった方だけでなく、通り掛かった旧店舗を知らない新たなお客さまも来店くださっている。昼だけでなく、スパイス酒場としての夜の時間も共に楽しんでもらえたら」と来店を呼び掛ける。
営業時間はランチ=11時~14時30分、ディナー=17時~22時30分(ラストオーダー)。