新宿にある劇場「新宿角座(かどざ)」(新宿区新宿3、TEL 03-3226-8081)が今春から貸しホール営業を始めた。運営は松竹芸能。
2011年に開業した同劇場。名称は「角の芝居」と呼ばれた江戸時代にさかのぼる。1960~70(昭和35~45)年代、浪速座、中座、朝日座、弁天座とともに「五つ櫓(いつつやぐら)」「道頓堀五座」と呼ばれ、上方演芸の伝統として栄えた後、松竹の直営映画館や同社直営の劇場「B1角座」(ともに大阪市)に引き継がれた。
2008年に角座ビル(大阪市)の閉館とともに消滅した同名称。支配人の長岡昇吾さんは「由緒ある名前を関東で復活させたいと当劇場に名付けた。日本のエンターテインメントの中心でもある場所で、新たな歴史をスタートさせられたら」と話す。
座席数は119席。これまで同社に所属するタレントや芸人のライブ、イベントのほか、演劇や落語などを行ってきたが、今後はこれらと併せ、貸しホール営業を行う。
アイドルや役者、芸人が所属する事務所のほか、新宿区などが利用しているといい、「ラジオの公開収録やさまざまなイベントに使っていただいている。客席と出演者との距離も近く、劇場空間を楽しんでいただけるのでは」と長岡さん。
朝(8時~13時)、昼(13時~17時)、夜(17時~22時)の3つの利用区分を単体、もしくは連続で使うことができる。利用料金は、朝・昼=各4万円(土曜・日曜・祝日=各8万円、夜=8万円、(同12万円)ほか。
隣接したショップでは同社に所属するタレントらがデザインしたTシャツやクリアファイル、ステッカー、出演するDVDなどオリジナルグッズの販売も行う。
「当劇場から日本を代表するエンターテインナーが輩出され、文化の発展に寄与できれば」と意気込みを見せる。