テアトル新宿(新宿区新宿3、TEL 03-3352-1846)で現在、「田辺・弁慶映画祭セレクション2018」が開催されている。5月25日からは、ヒューマノイド(人間型のロボット)をテーマにしたSF恋愛作品「ラストラブレター」が4日間限定で上映される。
同イベントは、「第11回田辺・弁慶映画祭」で受賞した若手新人監督にスポットを当て特集上映を行うもの。普段見られる機会の少ないインディーズ作品などさまざまな作品をラインアップする。
同作品は森田博之さんが監督・脚本・編集を手掛ける。物語の主人公は、突然の事故で妻、晶子を失った隆。喪失感を抱えて暮らす隆は2年後、ヒューマノイドとして彼女をよみがえらせる。起動時間は2週間だけという彼女との最後の生活を、未来を舞台に描いた。出演はミネオショウさん、影山裕子さん、多田亜由美さん。
森田監督は1984(昭和59)年埼玉県出身。高校在学中から映画製作を始める。自身の実体験を基に物語を創作したという森田監督は「これは自分の両親の物語。10年前に他界した父のことを今も思い出す。映画監督を志したのは父親との映画体験が原点。大切な人を亡くされたことがある方にこの映画が届くことを願っている」と話す。
「SFものが好きで自身の作品もSF要素の入った作品を作ってきた。当作品のセリフに『ヒューマノイドが人の悲しみを忘れさせてくれる』とあるが、AIやVRが登場した現代の中で、人には機械で補えない部分があり、だからこそ生きている間にしっかりと人を愛し、それを言葉にして伝えるべきなのだと思う」とも。
併せて森田監督の新作短編作品「世界で一番最後の魔法」も上映。25日には上映前、上映後に出演者や森田監督によるイベントを予定。26日は上映前にキャストによる舞台あいさつ、上映後に松崎まことさんをMCに、佐伯日菜子さん、ミネオショウさん、森田監督によるイベントも行う予定。
上映時間は20時50分~。今月28日まで。