若手現代美術家サイモン・フジワラさんの国内初の個展「White Day」が1月16日から、東京オペラシティ(新宿区西新宿3)アートギャラリーで開催される。
日本人の父とイギリス人の母を持つサイモン・フジワラさんは現在、33歳の若手ながら優れた現代美術のアーティストに贈られるカルティエ・アワードを2010年に受賞。作品は実際の社会的な物事や自分自身と家族の歴史を題材にして、絵画や立体、ビデオ、時には他人の制作物まで、さまざまな要素を組み合わせ、物語性のある作品を制作している。
同展では、消費や大量生産といったシステムを象徴する「工場」をキーワードに、旧作から最新作まで約20作品を展示する。
「一言で言うと変な作品の展覧会。ポジティブな人にはポジティブに、ネガティブな人にはネガティブに映るので、自分の性格を判断するつもりで見ると意外な発見があり楽しんでいただける」と広報担当の吉田さん。
「ホワイトデー」という個展名については、「バレンタインデーのお返しの日として日本では定着しているイベントですが、普段意識しない事実や慣習の背後に隠れているさまざまな理由や経緯、思惑を表すことによって、本来の意図を超えてさまざまに変化することの面白さを表現したのかも」と話す。
初日16日14時からはフジワラさん自身によるアーティスト・トーク、2月6日・13日・20日の各15時から同展担当キュレーター野村しのぶさんによるギャラリー・トークを予定。いずれも参加無料で予約不要(アーティスト・トークは先着80名の整理券を配布)。
開催時間は11時~19時(金曜・土曜は20時まで)。入場料は、一般=1,200円、大学・高校生=800円。3月27日まで。