吉本興業東京本部が旧四谷第5小学校に移転-職員室で会見

「旧四谷第5小学校」の中庭で、街・行政・企業が歌舞伎町を盛り上げようとタッグを組む。左から新村代表、中山区長、吉野社長

「旧四谷第5小学校」の中庭で、街・行政・企業が歌舞伎町を盛り上げようとタッグを組む。左から新村代表、中山区長、吉野社長

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 吉本興業(大阪市中央区)は7月6日、同社東京本部(千代田区)を、歌舞伎町花園神社隣の旧四谷第5小学校(新宿区新宿5)に移転する計画を発表、同小学校職員室で会見を行った。出席者は、同社吉野伊佐男社長、中山弘子新宿区長、新村雅彦「喜兵衛プロジェクト」代表。

 同社は2008年4月の移転に向けて、同校の改修に着手する。同校は建築物としての文化的価値が高いという理由で、廃校になったあとの再利用や取り壊しについて、地元からさまざまな意見が出ていた。同社はこれまでの経緯を踏まえ、「保存を第一に、空調、照明、給排水設備、防水など、主に内部の補修を行い、耐震性や安全面を確保しながら、外観については出来るだけ現状のまま使用する」と話す。

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 具体的な使用案について同社は、「『図工室』は受け付け、窓からゴールデン街が見える『理科室』は社長・副社長室、校庭には芝生を植え、地元の人と共同で花壇を作り花を育てていきたい」と計画を語る。事務機能だけではなく、「人材を養成する場所として学校はとても良い環境なので、クリエーターの養成教室も開講したい」(同社制作・営業統括本部執行役員広報センター長の竹中功さん)。

 移転・改修費用は約8億円。移転後の月々の賃料は約350万円となる。「コスト的メリットは面積で1.2倍、総経費は現在とほぼ同額」と同社では試算する。

 同本部の新宿移転は、歌舞伎町ルネサンス事業の一部である「喜兵衛プロジェクト」が中心となって計画された。同プロジェクトは、区との協業が期待される事業者に歌舞伎町内の空きビル・空き室物件を仲介・紹介することが主な業務。会見で中山区長は、「吉本ブランドは芸能娯楽の最強の担い手であり、同社の誘致は、『性風俗の街』から『健全な歓楽街』へと大きく変貌を遂げつつある歌舞伎町が、大衆文化の発信拠点としてさらに飛躍する原動力になる」と話し、期待の高さを表した。

 吉野社長は「歌舞伎町は劇場や映画館が多く、芸能や大衆文化を先取して来た街。吉本の本社がある大阪の灘波千日前に雰囲気が似ているので、シンパシーを感じる」と話し、「時期を見て、1,000人規模の劇場を歌舞伎町内に持ちたい」と意気込みを見せた。旧小学校を移転先に選んだ理由として、「笑いとは、人のふれあいや思い出といった『人の情』を芸に昇華するもの。小学校は人間のふれあいが形成される場所なので、ここでまた夢を育みたい」と話した。

吉本興業

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