新宿にあるフォトギャラリー「エプソンイメージングギャラリーエプサイト」(新宿区西新宿2)で2月20日から、写真家・北島敬三の写真展『ヘンリー・ダーガーの部屋』が開催されている。
ヘンリー・ダーガーは、1982年生まれの芸術家。代表作『非現実の王国で』は、「ヴィヴィアン・ガールズ」と称する両性具有の奴隷少女たちと奴隷主の戦いを描いた作品で、15000ページにも及ぶ物語、数百枚の挿絵からなる叙事詩。親類や友人など身寄りもなく1973年に息を引き取ったアパートから見つかった同代表作の、その個性的な作風から“アウトサイダー・アーティスト”の代表格として評価を受けるようになった。
同写真展では、1983年に「NEW YORK」で木村伊兵衛写真賞を受賞した写真家・北島敬三さんが、取り壊される直前の彼の自宅を写真に収めたものなどを展示。執筆の参考にしたと思われる本棚、キリスト教関連の書物や点在する写真、絵の切り抜き・画材・手製の本などを写真で見ることができる。また、会期中の21日には、写真活動の軌跡や今回の写真展のテーマ、プリント制作などを話す北島さんのトークイベントも開催された。
「ダーガーの部屋が取り壊される半年前の1999年に撮影された貴重な記録が、最新のプリント技術で、より鮮明に表されました。」と、ホームページでは今回の展示の見どころが綴られている。
入場料は無料。開催は3月12日まで。時間は10時半~18時(最終日は15時まで)。休館日は日曜日。