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新宿で被災地の人々を捉えた写真展-仙台の歓楽地にスポットを当てた作品も

田代一倫写真展「はまゆりの頃に 2012年 夏」より

田代一倫写真展「はまゆりの頃に 2012年 夏」より

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 新宿のフォトグラファーズギャラリーとクラフォトギャラリー(新宿区新宿2、TEL 03-5368-2631)の2会場で8月23日より、田代一倫さんの写真展「はまゆりの頃に 2012年 夏」「はまゆりの頃に 国分町」が、それぞれ開催される。

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 田代さんは1980(昭和55)年福岡生まれ。これまでにも同ギャラリーや新宿ニコンサロンで個展などを開いてきた。東日本大震災が起きた後、岩手・宮城・福島の沿岸部をはじめ、内陸の山間部や都市部に住む人と会話しながら繰り返し撮影を行い、これまでに約750人を撮影。その一枚一枚に撮影年月日と撮影した状況を記したキャプションを付け、私家版写真集としてまとめてきた。

 フォトグラファーズギャラリーの「はまゆりの頃に 2012年 夏」では、今年6月下旬以降に撮影した作品約20点と、これまでの作品をまとめた私家版写真集6冊を展示する。一方、クラフォトギャラリーの「はまゆりの頃に 国分町」では、仙台市青葉区にある「東北地方最大の歓楽街といわれる」国分町の路地を行き交う人々にスポットを当てた作品約15点を展示する。

 田代さんは「地震が起こってから約3カ月後に、仙台市に隣接する石巻市の工場で工場の片付けをしている男性から『国分町の風俗がはやっているらしい』という言葉を聞いた。その時から撮影したいという気持ちを持ちつつも、ちゅうちょしてしまっていた」という。「今年4月に被災地に暮らす人を撮影している際に、ふと『写真を撮っている時の空気が軽くなった』と思うことがあった。それをきっかけに、被災地で人を撮ることについて再度考え直した。そして、現場に何度も行っているはずの自分が、時間の経過や環境の変化によって状況に慣れてきてしまっていることに気付き、国分町で過ごす人をしっかり撮影しようと決意した」と話す。

 開催時間は12時~20時。月曜休館。9月9日まで。

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