コニカミノルタプラザ(新宿区新宿3、TEL 03-3225-5001)ギャラリーB・Cで9月8日、俳優の伊勢谷友介さんが主宰する「REBIRTH PROJECT(リバース・プロジェクト)」による展示「人類の変容とREBIRTH PROJECT『Metamorphose』-311後の未来-」が始まった。
社会の中で山積みされている問題に対して、自分たちで解決できる方法を模索していくためアートプロジェクト「リバース・プロジェクト」が2009年に設立。「未来へつながる今の一歩をできることからチャレンジする、悪循環を良質な循環に、自分たちの生活をクリエートしながら、地球にも社会にも前向きな生活をクリエートする」という理念を掲げ、さまざまな活動を行ってきた。
「毎年9月は環境問題をテーマにした展示を行ってきたが、今年は以前にも一緒に展示を行った伊勢谷さんのリバース・プロジェクトと企画展をしたかった」と同プラザ企画担当の浜田さん。同展ではこれまでの活動の軌跡や、再生され商品化されたアイテムを紹介。現在進行している復興支援のためのプロジェクト「元気玉プロジェクト」や、リバース・プロジェクトが描く「未来像」を映像インスタレーションで表現する。
建て替えのためさら地になった場所でパフォーマンスアートを行ったプロジェクト。デッドストックのジーンズを再生させ商品化したプロジェクト。再生したガラスやステンレスで作ったモニュメント。無農薬、減農薬で作られた米を支援するプロジェクト。「エアバッグの素材でマスターピース(バッグブランド)と一緒にかばんを作った。丈夫な素材なので縫製も大変だったが、実際に売られているマスターピースのかばんと変わらない値段で提供することができた。名前をどうしようかということで『エアバッグバッグ』になった」と、会場に展示したパネルや商品を丁寧に解説するプロジェクト代表の伊勢谷さん。
震災後にも精力的に同プロジェクトが発動。被災地に手袋5000個、懐中電灯1万個を送るといった活動も。「ツイッターで『はじめまして』で行動が広がっていくという、僕の人生でもまれな経験だった。皆さんの『お金じゃない』モチベーションにも感動した」と伊勢谷さん。香川県に被災地の子ども招き、思い切り遊んでもらうプロジェクトや、避難所に通気性のいいハンモックやコミュニケーションの場になるようにと「ちゃぶ台」を送るという活動も続く。
「最初は震災に関わる展示のオファーだった。でも、次のあり方を提示したかった」と語るように、新しいアイデアを募集して同時に賛同者を募る「元気玉プロジェクト」を提示する。コミック「ドラゴンボール」に登場する技の名前で、みんなから力をもらって発動するという必殺技。原作者の鳥山明さんにも名称の使用許諾も取ったという。会場には来館者に書いてもらったアイデアを掲示するスペースも設け、賛同者の多いプロジェクトは実現化に向け検討していく。
23日(16時~17時30分)には伊勢谷さん、谷崎テトラさん(ソーシャルクリエーター)、野村興兒さん(萩市長)によるトークイベント「ITを使った次世代のまちづくりの在り方を語る」を開催(定員40人、当日12時より整理券配布)。他にも、プロジェクトメンバーによるトークセッションなどを多数予定する。詳細はホームページで確認できる。
開場時間は10時30分~19時(最終日は15時まで)。入場無料。10月3日まで。